1人読書会:「世界史と西洋占星術」Nicholas Campion,‎ 鏡 リュウジ(翻訳):分厚い、長い、占星術の歴史的変遷の本。Anita Brooknerからホテル聚楽の謎へ

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先日の読書会で紹介した本ですが、喋るの忘れてた点もあり、改めて文章で紹介を。
ニコラス キャンピオン (著),‎ Nicholas Campion (原著),‎ 鏡 リュウジ (翻訳)

(先日の読書会レポはこちら:https://tomosu-lab.com/report_bookclub_2)

まず思うのは、この分厚さ。思わず厚さの写真撮ったけど、500ページを超える分厚い本。久々にこんなの読んだ。
そして基本的な西洋史知識のベースが無いので理解度もイマイチ、その状態で500ページを読み続けるのは長くて辛かった。。
で、読む前は「占星術は歴史が長いから統計情報」なのかなと思っていたけど、そうではなさそう。
ちなみに、占い師の人は「占い=統計」という考えを否定する傾向があるっぽいけど、なんでだろうか。
科学的な裏付けがあるほうが信頼性あると思うのだけど。
統計という言葉に対する認識が違うのか、統計という言葉で片付いてしまうと占い師としての存在価値が無くなると思っているのか。
それはさておき、本に戻ると
占星術の扱いや占星術の内容自体も時代時代で変わっていたり、キリスト教に迫害されてたり。
全能の神が前提のキリスト教と、運命が見える占星術はたしかに存在自体がバッティングする。キリスト教文化ではない日本人としては、今更初めてそれに気が付いて、おおーっと衝撃だった。
地動説・天動説もそうだけど、「全能の神」が前提になっていると何かと不都合起きるよね。
その点日本の神様のなんでもあり感は色々なものを受け入れられる。こういうのが国民性の違いにつながっていそうで面白い。
 
で、占星術。迫害されたりバカにされたり、いろいろありつつも、それでもずっと続いているのはなにかしらの信頼性はあるんだろうな。
ただ、占星術の内容自体も変わっているようなので、長い歴史というものが一本道ではなく、あっちに行きこっちに行き、分岐したり、と変遷がすごいので、一つの長い歴史とまとめられるのかは分からない。
これを読んで占星術が信じられるものなのか、そうで無いのか、ますます分からなくなった。
長い歴史だけどそもそも内容も変わっている(占星術知識も薄いので、変わってるのかどうかもいまいち自信はないけど)。でも何かしらの形で続いている。
どう捉えたらいいのか、難しい。
悩ましいのでとりあえず来年はもう少し占星術本体の勉強を進めたい。もう少し占星術自体を理解しないと解釈しようがない。まあなかなか進まないんだけどね。
そういえば途中で、アニータ・ブルックナー Anita Brookner の引用が突然出てきてビックリした。1,2行の短い内容だったけど、大好きな作家なので反応してしまった。そういえば中世の研究をしてたっけ。
で名前の日本語表記はこれであってたかなとwikiみたら、去年亡くなってた。87歳。高齢だからとは思っていたが、一年以上気が付かなかったのが残念。。
なにかあればBBCニュースでやるかなと思っていたが、気が付かなかったみたい。寂しい。残念。
Anita Brookner のwikiはこちら。静かで寂しい小説を書く人。夏目漱石のイギリス版と勝手に思ってたw
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%8A%E3%83%BC
 
本はこちら。
アニータ・ブルックナーはブッカー賞をとった「秋のホテル」が一番有名。
原題は「Hotel du Lac」。フランス語で”ホテル デュ ラク”。直訳だと”湖のホテル”。湖畔のホテル、かな。
もしかしてホテル聚楽ってこのフランス語から取ってる??と長年の謎。

原書はこちら。頑張って原書も何冊か読んだけど、フランス語の会話が普通に出てくるので、イギリスの知識階層はフランス語の知識も当然なのか、、、英語だけじゃだめなのか、、と長い学習の道のりに打ちのめされたりもした。
そういえばいまフランス語勉強してるけど、フランス語も勉強することになるとは思わなかったな。

 
「世界史と西洋占星術」

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