2019年4/10-4/16に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。
#アフリカ 112 2019/4/10 「ガーナ系アメリカ人Kofi Kingstonがレスリングの世界チャンプに」
日本人で自分の生まれた曜日を知っている人は少ないと思うのですが、
ガーナだと曜日ごとの名前があって、このKofiという名前は金曜生まれ。
曜日の重要性が高いのか、名前で個人を特定する必要性が薄いのか、他の理由があるのか分かりませんが、文化の違いが面白いですよね。
この方、顔もファッションもガーナっぽい。
アメリカではレスリングはエンタメで人気あるんですね。
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Kofiという名は金曜に生まれたガーナ人男子に付ける名前だ。
Kingstonはジャマイカの首都。世界レスリングWWEのチャンピオンの名だ。
Kofiは前王者Daniel Bryanを倒してタイトルを手にした。
初めてのアフリカ系WWE王者だとするメディアもあるが、2番目だとするメディアもある。
レスリング界で11年目になるKofiにとってここまでの道のりは易しいものではなかった。
ニュージャージーで行われたこの試合は、レッスルマニア史上最も感動的な試合の一つだったと主催者は言う。
ロッカールームでは前王者Bryanの酷い煽り言葉にKofiは耐えた。試合ではBryanに粘り勝った。
観戦者数はエンタメイベントとしては記録的で、
アメリカ50の州と68もの国から82,000人がこのイベント観戦にやってきた。
前回の1200万ドルを超える、1600万ドルもの売り上げとなった。
レッスルマニア35はその数字においてのみ記憶に残るものではなく、その試合内容も非常に歴史的なものだった。
WWEの歴史上はじめて女性の試合がメインイベントとして行われた。
ブルームバーグによると、今年WWEは同社史上初の10億ドルの売り上げを見込む。レッスルマニア35のような大型イベントが売上に貢献している。
Ghanaian-American, Kofi Kingston, becomes World Wrestling champ
#アフリカ 113 2019/4/11 「Facebookの正確なAIアフリカ人口増加マップ」
暗いところはサハラ砂漠かと思うが、マップ面白い。
沿岸と川沿いが明るい。
発展には水が必要なのか。
情報保護の問題と、こういう有益な情報の使い方のせめぎ合いもある様子。
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アフリカの人口は急速に増加しており、地球上の6人に1人はアフリカに居る。
国連によると2050年には4人に1人が、2100年には3人に1人がアフリカ人になるという。
しかし特にアフリカの発展についてはデータ不足によりはっきりしたことが言えないのが現状だ。
このデータ不足で政策決定やインフラ投資が上手く出来ない。
この問題に対処するため、Facebookはつながり研究プロジェクトで
人口密度を描く新しい世界地図を作るのに人口知能(AI)を使っている。
最初は2016年に20か国で2100万平方キロを分析し、ネット接続が無い世界10%の人口のために
ネット接続問題を解決しようとした。
今日では地図はアフリカのほとんどをカバーし、世界人口のほとんどが見れる。
アフリカ13億人のほぼ全てと、メーター単位での位置を示す。
Facebook社は開発計画を行う地方政府から援助団体まで全員に情報提供することを考えている。
人口データと衛星画像の構造化データを組み合わせて、どこに人々が居るかをより精度高く推測しようとしている。
「人口データだけだと、その地域のビルなのか野原なのか、森なのか、といった、どこに人が住んでいるかを推測することになる。」
Facebookの画像認識エンジンなど画像技術を組み合わせて、チームは人口建造物を特定する。
「その建物の立地が分かれば、野原や森は飛ばして、ビルに人口を割り当てられる。それで30メーター四方レベルの
人口地図が作れる」
タンザニアではすでにこの新しい地図は、地方への再生可能電力の提供者が利用している。
居住立地とオープンストリートマップからなる高密度の人口地図のデータは
地域電力会社に提供され、小規模グリッド電力業者がサービス提供するのに最も適切な場所を選ぶ手助けとなる。
マラウイでは赤十字と失われた地図プログラムがマラウイ健康省と協力し、
はしかと風疹の啓蒙活動にこの地図を使った。
国土の97%には人がいないことが分かり、赤十字は3000人の地元ボランティアを必要な特定エリアに送り込むことが出来た。
Facebookの個人情報の利用について議論が高まっている中で、技術力のある巨大企業はこの地図を出してきた。
2018年にはプライバシー情報の取り扱いでその評判をひどく傷付けた。
しかし3月に創設者のザッカーバーグはブログでプライバシーを大事にするプラットフォームとして
会社を再定義すると発表した。
最近ではSimbaというアフリカ周辺の水面下データを作る計画も出ている。
アフリカ大陸で不適切な管理をするのではないかとの懸念も再び高まっている。
acebook is using AI to map exactly where Africa’s fast-growing population lives
#アフリカ 114 2019/4/12 「スーダンの長期支配者は逮捕、追放された」
今日のトップニュースはスーダン長期政権が倒れたことかなーと思ったら
africanews.comのトップはサッカーAFCONの平和な話題で拍子抜け笑
そんなにサッカー命なのか、どう理解していいのか分からないw
抗議運動のニュースはかなり報道してたんですが、終わったことには拘らないのか?
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30年におよぶスーダン統治の大統領アルバシール政権が終わった。
テレビによると防衛大臣イブン オウフ Ibn Awfがいうには75歳のリーダーは逮捕され、安全な場所に居るという。
軍の将軍は、政府の解体と2005の組織の停止、3か月の非常事態宣言を発表した。
領空も24時間閉鎖される。
「軍が政権をとり、スーダン人が威厳をもって暮らせるようにする」という。
アルバシールの解任は、軍が重要な声明を出すらしいという情報の数時間後に起きた。
現職および過去の官僚は逮捕され、朝から軍幹部らが大統領府を囲み、国立テレビ、ラジオ局は軍が乗っ取った。
武装衝突と経済的打撃が続いてきた北アフリカの大きな国の長期政権が終わる。
1989年の就任以来、この強い男は西ダファー地方での虐殺容疑での国際犯罪裁判に呼び出されており、
1956年の国家独立以来スーダンで一番長く統治してきた。
彼の統治は、アフリカ最大国家の分割と2011年の南スーダンの誕生があったとして記憶されるだろう。
彼の失権は民衆蜂起による政権打倒ハットトリックの完遂となり、1回目は1954年のアブドウド軍事政権へ、
続いて1985年にニメイリ大統領へだ。
アルバシルへの抗議運動は12月19日に始まり、国際金融の指示で小麦と燃料補助金を無くすという政府発表がキッカケだ。
数週間後には抗議運動は激しくなり、小さい都市から広がって首都KhartoumやOmdurmanのような大都市を圧倒した。
政府はネットやSNSを閉鎖し、電力や水供給をカットし、催涙ガスも使い抗議運動を弾圧した。
当局によれば49名が抗議運動で亡くなったという。
2月にはアルバシールは演説で、抗議の要求は分かっているとし、
来年の在任を可能とする憲法改正を延期すると述べた。
しかし退任は拒んだ。
一年の非常事態宣言と中央および州政府の解体を宣言した。
圧力が高まるにつれ、抗議活動家たちは大統領邸宅や軍本部の前でこの一週間は寝泊まりし、
軍に自分たち側につくよう要求した。
西側勢力は抗議運動への反応は鈍く、スーダン女性や音楽芸術家、世界のディアスポラは皆
辞任要求に大事な役割を果たした。
アルバシールは、最近の辞任の中ではアフリカで2番目に長い政権だ。
82歳のBouteflika は4月頭に辞任し、議会はBensalahを北アフリカ州の臨時リーダーとした。
革命的な変化を望む人々にとっては失望するものだった。選挙は6月4日行われる。
スーダンがこれからどこに向かっていくのか、
近隣国リビヤのように燃え上がらないようにどうするか、スーダンの課題はこれからだ。
アフリカの角プロジェクトの国際危機グループが言う「バシールを追い出すという素晴らしい結団と意志は、
実行可能な変化を計画する意思へ変わらないといけない」
Sudan’s longtime ruler has been arrested and forced out of office
#アフリカ 115 2019/4/13 「ブロックチェーンは変革者となるか?」
今日は中東で、ブロックチェーンの話。
ブロックチェーンである必然性は無さそうだけど、
UAEはブロックチェーンでスマートシティを作ろうとしている。
必然性は無くても、流行りでお金と注目が集まるなら良いと思うし、アフリカにも波及するのでは。近いし。
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アラブ首長国連邦UAEは2度目の年次ブロックチェーンの将来サミットを開き、何千人もの技術専門家や政府関係者、国際企業が集まった。
2日間のイベントのトピックは、多種分野へのブロックチェーンのインパクトや世界規模での実行可能性についてだ。
2017年にブロックチェーンは7億ドルの市場価値となった。専門家によると2024年までに600億ドルに急成長するという。暗号通貨の人気で金融分野への影響力はすでに大きい。観光、教育、不動産、医療業界もまたこの技術を活用しようとしている。
サミットでは、ブロックチェーンは世界の変革者となるのか、それともバブルに過ぎないのかが議論された。
パネリストの南アテレビショーのリンハムVinny Lingham氏は成功して欲しいと語る。ビットコインの神Bitcoin oracleとあだ名される彼はブロックチェーンIDを暗号化するのスタートアップ企業のCEOでもある。
「自動化が業界を大きくするのに最も主要な使い道だと考えている。だから業界が自動化に舵を切ればブロックチェーンはもっと面白くなる」
しかし、全ての企業が技術に投資する必要も無いともいう。
「どの会社もネットを使っています。でもすべての会社がネットが必須という訳ではありません。
ブロックチェーンも同じで、皆が使うかもしれないが、全員が本当に必要という訳ではない」
スマートドバイと呼ばれるこの国は、ブロックチェーン技術を使って動力供給する世界初のスマートシティになろうとしている。
2021年には完全な紙廃止も目指している。
UAEの2番目の電話会社Duはスマートドバイ化のパートナーで、現在はブロックチェーンを利用した
医療アプリを生み出そうとしている。
「ブロックチェーンがあなたの医療情報の保存場所になり、とても便利になります」
アプリのコストと実行費用は高額だが、同社CEOは他の技術のアプリよりも投資回収は早くできると予測している。
「エコシステムは複数の利害関係者に複数の側面があり、複雑さを増している。人間や我々がやっていることへの影響も出て来るだろう。だから気を付けないといけないが、誠実である必要があるし、技術に前向きでいる」
Is blockchain a game-changer? Highlights from the Future Blockchain Summit
#アフリカ 116 2019/4/14 「Jumia株はNY取引所公開初日に急騰」
NYで上場したアフリカオンラインショッピングのJumiaの
初日株価が高騰した話。
鐘を鳴らす儀式はいつの時代までやるんだろう。鐘もハイテクになってたりするのかなw
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4月12日金曜、同社幹部たちのNY証券取引所での鐘を鳴らす儀式の後、株公開初日が始まった。
新興国でのeコマースを行う同社を投資家は支持し、14.5ドルの株価は75%アップで終了した。
しかし最近のテック系IPOがそうであるように、これは永続的なものではない。
注目を集め初日に高騰したライドシェアのLyftは上場わずか2週間後にIPO株価を割り込んだ。
Jumiaのco-CEOやCEOは初日の鐘儀式に参加した。公開株価は13ドルから16ドルの間で設定されていたが、
14.5ドルとなり、1350万株を売り出し、1.9億ドルの資金を集めた。
アフリカのテック系エコシステムであるJumiaは
アフリカ14か国に展開するアフリカ最大のeコマース企業で、
NY取引所や他の主要取引所で上場した最初のアフリカ系テック企業だ。
Jumia’s stock is soaring on its first day of trading on the New York Stock Exchange
https://qz.com/africa/1594036/
#アフリカ 117 2019/4/15 「イヴァンカトランプがエチオピアへ。アディスアベバはアフリカ最高の都市と誉めた」
イヴァンカがエチオピアとコートジボアールを訪問する話。
アディスアベバを最高の都市と言ってるのは高さを掛けてる駄洒落なのかな?
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トランプ大統領の娘でホワイトハウスのアドバイザーであるイヴァンカは日曜朝にエチオピアに到着した。
彼女にとって初めてのアフリカ二か国訪問旅行だ。
ボール国際空港についてツイートした「アディスアベバに到着したところ。アフリカの玄関口で最高の都市!」
エチオピアがアフリカの玄関で外交都市だというのは、アフリカ連合委員会の本部があるからだ。
アディスアベバは標高2355メートルで高さではアフリカで一番高い。最高の都市、というのは高さの事を言っているようだ。
当地ではアメリカ大使館のトップと面会した。
大使館によると、トランプさんは女性の地位向上に関する米国主導の取り組みについて話し合い、エチオピア政府とアフリカ連合との会合ではビジネスや社会での女性リーダーの状況について聞く予定だ。
この訪問は女性の世界開発・発展の組織活動の一環だ。
国際開発機構の米国代表や海外プライベート投資会社のトップも同行する。
イヴァンカは明日アイボリーコーストへ向かい二日間滞在予定だ。
Ivanka Trump in Ethiopia, hails Addis Ababa as ‘Africa’s highest city’
#アフリカ 118 2019/4/16 「南アのブレクジットの行方に備えて」
ごたごたしてるBrexitは延びたようですが、
当然ですがアフリカにも影響あるんですね。
原産地規定 the rules of origin だそうです。
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ブレクジットの進展について南アは英国との貿易関係があるので懸念している。
二国間もしくは多国間協定に影響しうる複数の筋書きを検討している。
ブレクジットは貿易と投資に影響する。アフリカ各国との英国貿易協定のほとんどはEUを経ている。
よって英国がEUを離脱する際には、これら協定は無効になるか、再交渉しなければならない。
南アの貿易・産業大臣のデビスは言う。
「ヨーロッパとの2国間非関税協定は、EUとの貿易の1/4近くになる。
英国とEU27か国と南ア間で、原産地規則において我々は構成要素だ。
英国が離脱し協定が無くなったら、どうなるのか?
非常に大きな問題だ」
南アにとって英国は最も重要な経済パートナーで、ブレクジットは高い代償になりうる。
産業界は今後の動向に注目している。
South Africa preps for Brexit outcome
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