2019年9月4週目のアフリカ最新ニュース:本を語り、ナイル川ダム問題、ブルキナ遺伝子操作の蚊、開けるソマリランド、英国王室南ア、エボラ医療内紛、国連総会参加まで

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2019/9/18-9/24 に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)や
Facebook(https://www.facebook.com/cafebarbluebaobab/)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。

#アフリカ 282 2019/9/18 【本で語る オムワ・オンバラさんインタビュー】

読書の秋なので、米国在住のケニア人ジャーナリストの、
本についてのインタビュー記事を。
「ケニアは口伝え文化だけど、もっと書き残さないと。
アメリカの本屋にはケニアに3週間行っただけの人のケニア本があるのよ!」って笑

・ジャーナリストOmwa Ombaraさん略歴
 -スタンダードグループの東アフリカで最初の女性局長
 -ナイロビで英語、英文学、カトリック詩の先生経験
 -政治亡命で米国在住、自伝「God’s Child On the Run」の作者
・年に何冊読む?どこで読む?
  週に1冊、年50冊読む。旅行や通勤帰りにバスやバス停、駅で読むのが好き。
・好きなジャンル?:人生や真実がある回顧録が好き。自分の魂を世界にシェアする勇気をもらえる。
・所有する本は?:何処に住んでも図書館は確保する。いま千冊保有。
本は高いし、作家が集まって読み書きできるようなリソースセンターを作るのが夢
・お宝本は?:文学であり信仰でもある聖書。
  人に本は貸さない。戻ってこないから。むしろ新しく買ってあげる。
・自分の作品を批判されたらどう対処する?
  特にジャーナリズムにおいては批判は作家人生の一部でもある。
  以前、副編集に「あなたは書けない」と言われたが対処する必要なかった。だって私が昇進して、彼女は辞めたから。
・ケニアの読書文化についてはどう思いますか?
  もうケニアには7年も行っていないから、言える立場では無いけど。
  でも口伝えの社会で、もっと私たちの物語を本に残さないといけない。
  ここアメリカの本屋で見つけたのは、私たちの文化や動物、人々についての本で、ケニアをたった3週間訪れただけの旅行者が描いているのよ!
  自分達のことを書き残すことは我々を力付け、次世代へ記録を残すことになる
  
・電子書籍と紙の本は?:印刷のにおいや、サインがあれば作者と近く感じるから紙が好き。
  Wifiがあれば電子書籍も良いわね。
・作家希望の人へのアドバイスを:お金や名声の為ではなく、自分の物語を通して印象的なメッセージを伝えて。
  あなたの物語が誰かの人生を変えれるなら、世界を救うことになる。
・印象深い本は?
「A Suitable Boy(適切な少年)」高学歴な娘に夫を探すインド人母の話。
  文化的対立と多様性について考えさせられる。
「The River Between(その間の川)」植民地主義を超えた文化の勝利。
  植民地時代のケニアでの2つの村の対立を描く。団結が生き延びる鍵だと分かる。
  
「Animal Farm (動物農場)」動物が変化と平等を求めて残酷な人間に反逆するが、豚が独裁を狙う。
  変化を求めて新たなリーダーが来ても、変化が起きるほど同じものも残る。
  
BY THE BOOK: Omwa Ombara
https://www.nation.co.ke/lifestyle/artculture/BY-THE-BOOK-Omwa-Ombara/1954194-5274948-bj0eqaz/index.html

#アフリカ 283 2019/9/19 【エジプトとエチオピアはナイル川ダム開発再開を巡り食い違い】

ナイル川上流にダムを作るエチオピア(+スーダン)と、
下流のエジプトの利害対立。
ヨーロッパやアジア大陸でも
こういう問題はいつも起こりそうですけど、
いい解決方法は無いんでしょうかね?

– ナイル川ダムのプロジェクトでエジプトとエチオピアの話し合いが停滞
– 大臣間の会談は一年振り、スーダンで。合意も非合意もなし
– 事前情報によると、エジプトがエチオピアの提案をアンフェアだと棄却
– 40億ドル規模のエチオピアダム、アフリカ最大の電力発電を目指す
– エジプトは飲料水、農業、工業用水の90%をナイル川から取得
– エジプトはナイル川の水量減少を懸念、とくに乾期
– ダムはエチオピアとスーダンに経済メリット
– 2020年末稼働開始、2022年フル稼働目指したい
– 両国は対立しており、デッドロック状態
– ダムの年間放出量などを巡り、主張が食い違い、話し合いも難しくなっている
Egypt, Ethiopia disagree as talks over Nile dam project resume
https://www.africanews.com/2019/09/17/egypt-ethiopia-disagree-as-talks-over-nile-dam-project-resume/

#アフリカ 284 2019/9/20 【ブルキナの研究室がマラリア対策に遺伝子操作の蚊】

ゲイツ財団支援のブルキナチームが
遺伝子操作した蚊でフィールド実験している話。
遺伝子操作と聞くと怖い気がしてきますが
ちょうど昨日のニュースでブラジルで同じような遺伝子操作の蚊のフィールド実験が失敗したと報道されていて、
連動した話なのかしら?世界的ブーム?

– ブルキナファソの研究チームが5千匹の遺伝子操作で不妊にさせた蚊を7月に放った
– 長期的に効果のある、低コストの遺伝子的マラリア対策を研究
– 不妊の雌の蚊を放つことで、蚊の自然減を狙う
– 昨年ブルキナではマラリア罹患者は1200万人、死者4000人。60%が5歳以下の子供
– 村は歓迎。村長「このプロジェクトを邪魔する人は消されるよう神に祈っている。成功しますように」
– ビルゲイツ財団支援のこのプロジェクトの環境影響を懸念する活動家もいる
「遺伝子操作された蚊が変なウィルスをばらまくかもしれないし、世界の生態系を壊すかも」
– 自然規制当局と倫理委員会がチェックしているとプロジェクト責任者は語る
– ブルキナの生態系保護局もこの実験に認可を与えるべきだ
Burkinabe lab to use sterile mosquitoes to fight malaria
https://www.africanews.com/2019/09/19/burkinabe-lab-to-use-sterile-mosquitoes-to-fight-malaria/

#アフリカ 285 2019/9/21 【開かれるソマリランド】

港が気になる人間としては、ソマリランドの港が伸びてる話を。
ソマリランドってどこだっけ?とそもそもですがw
ソマリアの北側にある、国際的に認められてない独立国家みたいです。
googleマップでも紙の地図でも乗ってないんですよね。
動画見たら、海がすっごく綺麗でした!!

– イエメン首都アデン湾の南方海岸のソマリランドのベルベラBerbera港
– アフリカの角で中東と東アフリカを結ぶ流通の要所
– ソマリランドのAbdi大統領も重要性を認識している
– DPワールド社がベルベラ港の拡張・近代化工事とスタッフトレーニングや生産性UPも行う
– 主要ハブ港にするため、この2年で港のキャパは50%UP
- ベルベラ港のプロジェクトはソマリランドの経済だけでなく、政治にも影響を与える
 国際的な認知を上げたいので
Unlocking Somaliland
https://www.africanews.com/2019/09/19/unlocking-somaliland/

#アフリカ 286 2019/9/22 【英国王室ハリー王子と米国セレブ メーガンが南アへ】

米国ドラマのスーツを見てて個人的にはメーガンがどうにも好きではないのですがw、
南アへ家族旅行という話。
税金使いすぎと非難されてる2人。
ダイアナ妃も訪れた旧ポル領のアンゴラ、旧英国領グループに入ろうとしているのがよく分かりませんが、経済メリットがあるんですかね。

・ハリー、メーガン、4か月の子供が、出産後初の家族公式訪問で南アへ
・ビーチとブドウ園で人気の観光地ケープタウンへ10日間
・ハリー王子のインスタ「この20年、私の第二の故郷だった地へ」
・アパルトヘイトと闘いノーベル賞受賞のDesmond Tutu氏と会談予定
・木曜からはハリー王子単独でボツワナ、アンゴラ、マラウィへ
・ボツワナでは象などの動物保護運動を
・アンゴラは1997年に亡くなる数か月前に母ダイアナが非人道的鉱山活動で訪れた地
・南ア、ボツワナ、マラウィは英連邦圏。アンゴラはポルトガル語だが、旧英国植民地のグループに参加希望
・夫婦は税金でプライベートジェットや2700万ユーロの新居と散財が非難されている
British royal, Prince Harry and American celebrity wife Meghan set for South Africa
https://www.africanews.com/2019/09/21/british-royal-prince-harry-and-american-celebrity-wife-meghan-set-for-south/

#アフリカ 287 2019/9/23 【国境なき医師団がエボラワクチン供給でWHOに訴え】

国境なき医師団がWHOのマネジメントを非難してるようですが、
別のニュースではWHOがタンザニアをエボラ隠ししたと非難してて、
あちこちで非難しあってるって嫌な状況ですね。
厳しい状況なのかな

・コンゴ民主でのエボラワクチン供給をめぐり国境なき医師団が声明
・WHOの不透明な管理のせいで供給が遅すぎ、活動に制約
・WHOは否定
Doctors Without Borders Calls for Inquiry Into Ebola Vaccinations
https://allafrica.com/view/group/main/main/id/00070084.html

#アフリカ 288 2019/9/24 【アフリカのリーダーらは国連総会へ】

小泉環境相の国連でのスピーチが話題ですが
その国連総会へアフリカンリーダーらも参加という話。
トップはあちこち出張で忙しいですね。
南アは国内がそれどころではないので欠席。

・毎年9月は国連総会で加盟193カ国が本部NYへ
・国連総会は国連の6つの主要組織の一つ
・開発、平和と安全、国際法などの国際問題を検討
・今年は9月17日から気候変動、世界の健康、持続的開発の方針が議題
・今年はガーナは一番の席。あとは英語のアルファベット順
・ジンバブエのMnangagwa大統領、エジプトのシシ大統領、セネガルのサル大統領、コンボ民主のTshisekedi大統領が
既にNY入り
・南アのラムポーザ大統領は国内が大変なので欠席
・ナイジェリアのMuhammad-Bande大使が74代の国連総会議長に選出
・世界の先生賞に選ばれたケニアのTabichi氏も総会で講演予定
African leaders set for United Nations General Assembly
https://www.africanews.com/2019/09/23/world-s-best-teacher-from-kenya-meets-trump-to-address-united-nations-assembly/
◆ニュースソース
基本的に以下をチェックしてます。


Home
allAfrica: African news and information for a global audience

https://www.theafricareport.com
このアフリカニュース投稿について。
だいたい毎日、英語のアフリカニュース複数サイトから気になるニュースを1つ選んで
自分で日本語で要約して投稿してます。
ニュース鮮度は良いかと思いますが、翻訳間違いや内容間違いを含んでいる可能性があります。
主に自分のアフリカ情報収集と英語訓練目的で、多少皆さんのアフリカ情報のお役に立てればと思っております。
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Photo by Maksim Shutov on Unsplash

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