EUの中心地ブリュッセル・タイムス Brussels Timesを読む:英文解釈に悩む【最新英語ニュース】【勉強会レポート】

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世界各地の英語ニュースを読んでみようというコンセプトで、だいたい毎週どこかの英語ニュースを読むイベントを開催しています。
今週は2020年12月9日水曜開催、ブリュッセルの英語ニュースサイトを読んでみました。
Brexit交渉が膠着していてボリス・ジョンソン首相がブリュッセルに行くというのでチョイスしてみましたがトップニュースはコロナのようです。ヨーロッパ大陸の今一番の問題はコロナなんでしょう。
The Brussels Times
https://www.brusselstimes.com/

ボリス・ジョンソンがブリュッセルへ

読んだのはこちらの記事。
ボリス・ジョンソン首相がブリュッセルへ行って会談するという話で、事前に双方の交渉人が準備したり、上手くやろうねという意思表示だったり、という本番前の話でした。
短めの記事でしたが、知らない人名や関係性の確認などで結構時間かかりました。
Brexit: Johnson and von der Leyen to meet in Brussels tonight
https://www.brusselstimes.com/news/eu-affairs/144502/brexit-johnson-and-von-der-leyen-to-meet-in-brussels-tonight-european-commission-single-market-customs-union-negotiations-level-playing-field-michel-barnier-david-frost-wto/

気になった単語など

European Commission President 欧州委員会委員長
Ursula von der Leyen 欧州委員会委員長のウルズラ・フォン・デア・ライエンさん
 ブリュッセル生まれのドイツの女性。ヒトラーの後の初のドイツ人トップという話でした。
loom 1.機織り 2.ぼんやり現れる、迫る、立ちはだかる
customs union 関税同盟
take stock of 評価する、吟味する、点検する
level playing field 公平な競争の場
 貿易の用語:The level playing field is a trade-policy term for a set of common rules and standards that prevent businesses in one country gaining a competitive advantage over those operating in other countries.
sweet reason 英語的表現だと思うのですが掴みにくいですね。
 「合意に達するようなsweet reasonのpowerがある」というポジティブな発言の中なので「上手くやろうね」的な感じだろうと理解しました。
 辞書的にはsweet:甘い、快い、やさしい reason:理由、分別、判断力、良識。
 sweetに戸惑ったのですが、reasonが分別や判断力と考えると分かる気がしますね。
could mark 
 仮定法のcould、なったらいいね、という期待を込めて
markは印をつける、示す、記録する
the remaining differences 残課題
differenceは違い、意見の相違
ask 尋ねる、依頼する、求める、招待する
 「聞く」のイメージですが、意味が幅広い単語ですね
GAC General Affairs Council EUの総会
full unity. Twitterの発言で短い一文ですが「みんな団結している」ということだろうと解釈。
 「EUは多数決でなく、反対国があったら進まない原則」という話を聞いて納得です。
tariff 関税
customs controls 税関管理
 関税と税関でややこしい

コロナワクチン

次はコロナワクチンの話を途中まで読みました。コロナ話はもう食傷気味でこの会では避けていたのですが(笑)、久々にコロナ話でした。
イギリスで初のコロナワクチンを受けた人の発表があり、EUでのワクチンはどうなんだろうかという話です。
英文の解釈が難しい文が2つありました。
Will we pick which vaccine we take?
https://www.brusselstimes.com/belgium/144349/coronavirus-will-we-get-to-pick-the-vaccine-we-take-pfizer-biontech-european-commision-ema-pedro-facon-pierre-van-damme-moderna-famhp-europe-uk/

気になった単語など

providing・・ ifの省略された条件法。こういうのがサッと分かると理解が早いですね
As it stands ご存じのように、現状では
EMA 欧州医薬品庁
 どうやらEU全体でEMAの承認が必要な様子
At the moment いまのところ
「At the moment, there are still a lot of unanswered questions(中略), but not all of them can be answered as we do not yet have all the information ourselves」
解釈に悩んだ1文です。
日本語訳だと
「現状ではまだ答えられない疑問が沢山ある」
「しかし」
「「すべてが答えられない訳ではない」「すべての情報を得ている訳ではないので」」。
英語的な配置なのか、日本語で考えると「but(しかし)」を逆説で考えると悩ましい。butは実は難しいですね。
「not … but(ではなく です)」なのか。
butの辞書的な意味は、
等位接続詞:[逆説]しかし、 [譲歩]だが、 not A but B で「A ではなく B である」、ただのつなぎ
従位接続詞:のほかは
副詞:ただ、ほんの
などなど、butも幅広いですね。
多分、
「At the moment, there are still a lot of unanswered questions(中略), but not all of them can be answered」
「as we do not yet have all the information ourselves」

「すべての情報を得ている訳ではないので」
「すべてが答えられない訳ではない」「が」「現状ではまだ答えられない疑問が沢山ある」
ですかね。
the luxury of 潤沢な
for the time being 当分の間
こちらも紛糾した一文。
「Whether people will be able to choose which vaccine they want once sufficient doses are available and the priority groups have been vaccinated is not yet clear.」
ここは当初
「Whether people will be able to choose which vaccine they want once sufficient doses are available」
and
「the priority groups have been vaccinated」
is not yet clear
と考えて、なぜpriority groupsが完了形でワクチンを打っているのか??となりましたが
「Whether people will be able to choose which vaccine they want」
(once sufficient doses are available and the priority groups have been vaccinated)
is not yet clear.
とonceのところに2つの文が入ると気づかれた方がいて一同納得しました。
またこのpriority groupsはエッセンシャルワーカーなどとすると「供給量が充分になり、優先グループもワクチンを打ち終わったら、打ち終わった後に」という解釈で非常に納得しました。

感想など

Brexit交渉については、翌日の日本のニュースによると交渉はやはりまとまらなかった様子です。
・ブリュッセルに行かれた方々によると、観光案内の人やバスの運転手なども4か国語が普通とのこと。
 日本とは違う、、、
 アフリカの方なんかも多言語を話す方は普通ですね
・ワクチン受けたい人/受けたくない人、国によって考え方違う。インドは受けたい人が多いが、フランス人は受けたくないとか。
アフリカの病院では薬を過信する人も多かった。
・ハンガリーはロシアのワクチンを受け入れるという話
->今回のニュースからすると、EU全体で承認が必要で、各国同じ動きなのでは?
->でもハンガリーはそういう動きだと日本でも報道
->現地の人の話でも、やはり問題として捉えているよう
->国によってEUへのコミットメント度合いが違うのか?
・ベルギーといえばチョコレート。日本企業もベルギーに買い付けに行くそう。植民地主義、経済形態の名残りで複雑な心境
・「EU側から見た記事」という印象だった
イギリスは島国だから勝手に出来るかもしれないが、EUは沢山の国を束ねる必要がある。
”regulation”など上からの言葉ではない、”recommendation”などの言葉を使っているように感じた。
   
・日本のワクチン状況は?
-> Go To ばかり話題で困る
->日本の医薬品アビガンは中国が買ってるそう。日本では治験者が集まらなかったのがネックとか
->イギリスの天然痘ワクチンのジェンナーを思い出した
->息子にワクチンを打った美談だと思っていたが、実は召使いだとか
->科学技術は日本はすでに中国、アメリカに抜かれてるという話。悲しい。
・今回、見学参加くださった方が「みんなで考えて知恵を出し合って理解して、知識も出し合っていて良かった」と仰ってくださって、この会の面白いところを見事に言い抜いてくださいました。
1人だと流してしまうような部分や、そもそも面倒でちゃんと読まなかったりするところを、疑問に感じたり、解釈案を出したり、情報を出し合ったりする方々がいらして、いろんな知識の層が出来上がっていくが非常に面白いです。

次回は

次回も同じく水曜19時半からです。
読むサイトは週明けに決めます。
聴いてるだけ、日本語の部分だけ参加、などなど自由ですので皆さまお待ちしております!
イベント詳細・お申込みはこちらからどうぞ
https://www.meetup.com/Language-Exchange-%E8%A8%80%E8%AA%9E%E4%BA%A4%E6%8F%9B-with-%E8%8B%B1%E8%AA%9E-%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E-Meetup-%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E7%A5%9E%E8%B0%B7%E7%94%BA/events/zhnbcsybcqbvb/
ご不明点や不安な点などありましたらお問い合わせくださいませ。

このページはイベントレポート兼、勉強会メモです。参加された皆さんの発言などをまとめて編集しています。
単語の確認は主にhttps://ejje.weblio.jp/サイトを利用しています。
ご意見、ご感想、ご指摘等も頂けますとありがたいです。

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