2021年読んだ本まとめ

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読書メーターに記録している本のまとめ。
昨年は28冊。平均月2冊ほど、こんなもんですね。
後半はアフリカ読書会に参加させてもらったお陰で月に1冊アフリカ系の本を読めました。強制読書もいいですね。
今年は久々に読みだした英語原書本を読み通したい。あとはいつもの感じで古いもの、新しいもの、気になるものをポツポツ読みたい。

2021年の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:7169
ナイス数:396

かくも長き手紙感想
一夫多妻制が思っていたものと全然違い混乱した。男性の浮気の言い訳としての社会システムぽい。子供を簡単に捨てると聞いたことがあり、それも納得。一夫多妻制を中心にした親友夫婦と主人公夫婦の関係の壊れ方、母親としての人生を独白形式で語った本。この時代のこの環境では一夫多妻制が悪いという話なんだろうけど一夫多妻制が無くても幸せな夫婦が続く訳でもないし、どうなんだろうな。後書き、解説で欧州女性のフェミと違い、アフリカ女性のフェミは「やさしさ」だとあったのが新鮮だった。欧州と違い温暖な気候で争う必要がないからと。
読了日:12月31日 著者:マリアマ・バー,中島弘二


奴隷商人ソニエ―18世紀フランスの奴隷交易とアフリカ社会感想
びっくりするほど面白かった。タイトルと表紙が地味すぎるのでうまく変えて今の時代にもう一度読まれて欲しい。奴隷制度ヒドイという感傷的な話ではなく資料に基づいて誠実に調査されていて合間に著者の想いが挟まっていたりバランスの良い本だった。曖昧な概念でしか知らなかった奴隷貿易の詳細が見えてくる。アフリカ内部の奴隷とかは日本のサラリーマンよりよほど良い環境で奴隷ってなんだっけ?と思ったり(自分の自由にできる身が無いのが奴隷という定義)。当時の西洋人の間でも奴隷の立ち位置、あり方について問題視する声はあったり
読了日:12月08日 著者:小川 了

自分の「異常性」に気づかない人たち 病識と否認の心理感想
非常に面白かった。ただの症例報告ではなく、小説のようにそれぞれの患者エピソードがでも誠実に語られ、真面目ないい先生だなと。古典的な統合失調症から今風の境界性パーソナリティ障害や発達障害まで網羅してて、特に自己愛性パーソナリティ障害の患者に研修医は休職、著者の担当医は不眠症に追いやられるなどプロをもってしてもその悪影響から逃れられないのには感心(?)し、そりゃ世間一般の素人は周りの困った人から迷惑を受けるのは仕方ないわと納得できた笑 大学病院では他の医師らと治療方針を話合ったり共同作業が出来るんだなと。
読了日:11月05日 著者:西多 昌規


アスペルガーのパートナーのいる女性が知っておくべき22の心得感想
カサンドラになりがちな女性にとって非常に良い本だと思ったが、それにしてもアスペ男性との関係は難しい。難しいというかどうやっても女性側がケアして歩み寄らないと成立しない関係というのはどうなのか。アスペ男性+アスペ女性でも女性側は非アスペ女性と同じようになってしまうというのは恐ろしい話でアスペ男性の強烈さには感心する。生物学的になにか必要性があるんだろうか…?最後には良い関係を築くにはアスペ男性の歩み寄りも必須とあったが歩み寄りの大きさが違うだろう。男女関係とは何だろうかとつくづく考えてしまう。
読了日:11月03日 著者:ルディ・シモン


貧者の息子―カビリーの教師メンラド (叢書“エル・アトラス”)感想
面白かった。アルジェリアで貧しく暮らすカリビー人の話で貧困生活の中でも様々な出来事が起こり生きていて、遠く異国の地の生活を珍しく感じたり人間の営みの共通点を感じたり。外人の自分としては遠い人々が頑張っててふーん面白いという読み方だったがシニカルな記述もあるので同国人はどう読むのだろうかと思ったが訳者あとがきで青年の成長譚的に受け入れられてるとあり納得。3部の戦争話は要らんなと思ったがメジャーな版では削られているそうでそれも納得。翻訳もプロの仕事で過不足なく良かった。ドライイチジクが食べたくなって買ったw
読了日:10月29日 著者:ムルド フェラウン


オンライン化する大学:コロナ禍での教育実践と考察感想
非常に面白かったが、この地味すぎる装丁が残念すぎる。この表紙からこの面白さを想像するのはムリ。勿体ないとしか言えない。コロナでオンライン授業に取り組んだ著者の実体験やSNSの情報からまとめた話で、小ネタ小話を盛り込みつつ、オンライン/大学の在り方について考察した本。最後はオンラインが進めばお金をかけてコンテンツ作りをしているMoocsが就職上も有利になり大学の意味がなくなるかもというところまで。本当に学習やスキル習得という意味ではMoocsで十分だろうし、大学の意味はそれ以外の部分で作らないといけない
読了日:10月22日 著者:飯尾 淳


ボケ日和―わが家に認知症がやって来た!どうする?どうなる?感想
ものすごく優しい本だった。介護する人の幸せを一番に考えて無理しない、使える介護サービスは使おうという認知症医者の描いた本。どうなるか知っていれば受け止められるというのはメンタル系の問題にも共通するだろう。これから先ますます高齢化が進み、自分も親も全員認知症になるのではと恐怖があったが、MAX酷い状態は2年続くだけだし、あとは老いて死んでいくし、対処法は段階に合わせてそれなりにあるし、と安心できる内容だった。高齢化社会では全員読んでも良いかも。ユーモアも交えた本当に優しい本だった。
読了日:10月06日 著者:長谷川嘉哉


生物はなぜ死ぬのか (講談社現代新書)感想
面白かった。小学校だかで細胞にDNAがあると習った時はいちいち全細胞にDNAが入ってるなんてそんなことあり得る??と思ったが、DNAをコピーして細胞分裂していくとのことで数十年をかけて納得。老いて死ぬのは自然の摂理と思っていたが単にそうプログラムされているだけで、その仕組みを解明して変えたら老いず死なずにもなりそうで面白い。生物は子孫を残して死ぬために生きているとすると、それ以外の部分で悩む人間て面白いな。子孫を残すのが人間の主目的ではなくなってるし、この先の人間の種としての方向性はどうなっていくのだろう
読了日:10月04日 著者:小林武彦


カヘルの王感想
翻訳が直訳過ぎで酷くてまともに読めなかったが、ちゃんと感想書いてる方々がいらして衝撃。読める人には読めるんだ。。酷い訳文なのでじっくり読まないよう、内容だけ掴もうと心掛けたので結局なんだかよく分からなかった。黒人アフリカン側が書いた、白人フランス人のアフリカ征服話だと思って読んだが、別に白人作家が書いてもそんなに差が出ないのでは?くらいに思った。アフリカンとして書くなら侵略される側のアフリカ人視点の話でいいと思ったが、そういう物語はもう十分なのかな?侵略・植民地系は全く読んでいないので他の状況が分からない
読了日:09月26日 著者:チエルノ モネネムボ


オニチャ感想
白人のセンチメンタル。何の話だか見えず、構成も間延びしており、何度読むの止めようと思ったことか。後書きで自身の想い出話ということで納得。部分的にはアフリカの良さ深さが垣間見れたが全体としては好きではなかった。翻訳の違和感は無かったが後半はロジックが無さすぎる記述が増えてはあ??となるところが多かった。黒人の肌色に関する記述は多々あったが主人公親子の肌色についての記述はほぼ無く、何色なんだろうか?と中盤まで分からなかったが自分たちの肌色が世界の中心なんだろうと思ったり。ストレスの溜まる読書だった
読了日:09月03日 著者:J.M.G. ル・クレジオ


秘密 season 0 4 (花とゆめコミックススペシャル)感想
切なくて重くて全員不幸なんだけど、ストーリー構成、伏線が凄くてうわーっと読んで翌日伏線を追って再読。時々笑えるシーンと美しい絵がクッションになってる。シリアスな場面での大きく開いた口や雑な靴裏の絵がシリアスさを下げるのは残念。考えてみれば他人の目、自分の目がどう見えていてどう違うかは分からないし、そういう赤外線のような目の人だっているかもしれないし。知られたくないこと、秘密をそれぞれ抱えてるのかもしれないし。考えさせられることが沢山あるようで、でもよく分からない。とりあえず清水玲子は凄いストーリーテラーだ
読了日:08月16日 著者:清水玲子


秘密 season 0 2 (花とゆめコミックススペシャル)感想
久々にkindleアプリ入れたら清水玲子が出てきて10年ぶりの秘密。どこまで読んだのかすっかり忘れていたがAmazonで10年前の購入データが残っており、すっかりAmazonに人生を握られているw
清水玲子はやはり素晴らしかった。絵がキレイだし、カザフスタンの今回の話もそういう問題ありそうだし深い。暗く深い話だが笑えるところもあり、美しさに堪能できる部分もあり、良かった。メインキャラの顔は綺麗だけど、体とのバランスが変だったり雑魚キャラの顔が適当すぎだったりて落差が気になるのは何とかして欲しいけど。

読了日:08月11日 著者:清水玲子


楊枝学感想
熱量の高い本だった。研究家肌の楊枝職人が作った本で大判340頁、8千円。世界の楊枝事情から楊枝の歴史、山での黒文字の採取、果ては小学生の作文までこの人の知識と想いが詰め込まれてて、もう少し編集や構成を何とかした方がとは思ったがこの情熱なら良いかと思ってしまう。自分の楊枝の出来に相手職人が気絶するとか眉唾話も含めて面白かった。歯ブラシの歴史は明治以降と案外短くそれ以前は楊枝で歯のメンテ。和菓子の楊枝もその派生だったり、仏教やイスラム教にも歯の衛生が説かれていたり非常に面白かった。海外の金属装飾された楊枝も
読了日:08月09日 著者:道心


21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考感想
面白い部分もあったが400頁も読む必要あったかと言うと無いかな。Alの恐怖とか必要以上に悲観的に恐怖を煽るのは炎上マーケティングのようで気分悪かった。テロ、ユダヤ、近年の世界の流れの捉え方はなるほどと思ったが、長々とした宗教の仮説や想定話とか話長い。アメリカ人の本は無駄に長くて嫌だがイスラエル人も同じなのかという残念感。簡潔な本が読みたい
読了日:08月02日 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ


マイ・シスター、シリアルキラー (ハヤカワ・ミステリ 1963)感想
物凄く面白かった。アフリカ文学読書会の課題本で読んだが、アフリカ感は強くなく普遍的に面白くてアフリカで括る意味とは?と考えてしまった。そこここにナイジェリア感はあったのだけど。複数の物語が同時に語られていくが、メインはしっかりものの姉と見た目の良い妹という姉妹の姉の葛藤かな。連続殺人の話だけど殺人そのものは語られず、犯人の妹の気持ちも語られないので殺人がメインという感じでもない。昏睡患者が寄り添ってくれて姉に助けが!感動!と思ったがその後大きな展開もなく、姉に罪を被せられるのではと心配したがまさかの彼で
読了日:07月22日 著者:オインカン・ブレイスウェイト


ステップアップUnity ──プロが教える現場の教科書 (WEB+DB PRESS plus)感想
ちゃんと読んだのは始めの3Dゲーム作成のとこだけだけど、こんな感じね、大丈夫ok、という感じにはなった。本当か笑。基本的にはvisual studioの流れだと思う。しかしこういう操作とかマニュアルを文章にするのは難しいと思った。どうしても冗長になる。こういうのは動画になってくのかな。動画の見るのがダルい点を今後どうカバーされるのか、将来に期待
読了日:07月17日 著者:吉成 祐人,伏木 秀樹,御厨 雄輝,木原 康剛,川辺 兼嗣,住田 直樹,田村 和範


坑夫 (岩波文庫)感想
馴染みのないタイトルで期待してなかったが物凄く面白かった。いつものインテリ苦悩物とは違い、鉱山物語を漱石がどう描くのかと思ったらインテリとは違う階層との軋轢、苦しさを上手く描いており、下手な嘘臭さにも陥らず、漱石上手いなーと感心。鉱山から出られなくなる苦しさとか、水の中を進む怖さとか自分の事のように感じる。文句は言いつつもいつも良い人が近くにいて、この時代はなんだかんだ言って人間の関係性が近くて優しかったのかなと思ったり。安さんの優しさと格好良さとかすごいし、主人公もそれに普通に甘えてるのが甘ったれ感も。
読了日:07月17日 著者:夏目 漱石


人新世の「資本論」 (集英社新書)感想
耐え難くて50Pほどで読むのを止めてしまったが感想を残したいので登録。自分の熱い主張ありきでその補強になる情報を持ってきていて陰謀論と同じロジックに感じた。真逆の主張でも同じように書けると思う。こういう論理展開を支持するのは陰謀論を支持する人と同じ層ではないかと思ってしまった。いまの世論はそうなんだろうか。正しい部分もあるのかもしれないがその手法が胡散臭すぎて最後まで読めなかった。きつい。環境問題については対処しないといけないだろうけど結局のところ人間多すぎなだけでは。
読了日:06月16日 著者:斎藤 幸平


夢十夜・草枕 (集英社文庫)感想
夢十夜は昔は只の夢物語かと興味持てなかったが、今回は非常に面白くて珍しく2度繰り返し読んでしまった。ほんの数ページに物語と雰囲気が詰め込まれていてすっかりその世界に引き込まれる。ちょっと怖くてちょっと不思議でどの話も本当に良かった。特に船から飛び込んだ瞬間に後悔しながらでも海にも届かない話、背負った子供大人を昔殺した話、女に化かされて豚を谷底に落とし続ける話とか非常に良かった。漱石すごい、と。草枕は昔は非常に好きだったが今回はまあまあ。女のあざとさが気になった。有名な冒頭部分や最後川下りの情景は良かった
読了日:06月12日 著者:夏目 漱石


テーマパーク化する地球 (ゲンロン叢書)感想
あちこちに載せた雑文集で面白い部分も多いが話題があちこちに行くのでファンでないときつい。基本的には面白い人で天才なのかもしれないし読みたいと思うが、関心事項が哲学、批評、SF、オタクと自分が全く関心を持たずに来た知らないものばかりなので、本体を何も知らないまま外側だけ一生懸命読んでいるようなモヤモヤ感がある。もう少し関心の持てる話題で1つのテーマに集中した本のほうが良いかもしれない。特に東氏のファンでない読者の場合は。なるほど、とかほーと思う部分は特に前半に多かったが具体的には覚えてないw
読了日:05月06日 著者:東浩紀


ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる (中公新書ラクレ)感想
初めて東浩紀の本を読んだが、恥を晒しているようで結局凄いなと思わされる。これで入れ込んで応援する人もいるだろうし、ボロボロになってるようで良いもの、新しい概念を沢山生み出してるようだし、その語り口や伝え方、露出の仕方も含めて上手いし凄いし、これはスゴイという感想しかない。熱狂的なファンがいるのも分かるし、これだけダメな感じを露出してるのにそれでもスゴイのは天才なのかなとも思う。他の著作も読んでみよう
読了日:04月18日 著者:東浩紀


にほんの行事と四季のしつらい ビジュアル版・くらし歳時記12か月感想
とにかく植物も飾り方も写真もレイアウトも美しくて素敵だった。何度も「地方によって異なる」旨書かれていて、大枠では同じ名前の行事でも地域や家によって全然違うという多様性が興味深く、日本ていい国だなーと思った。もちろん田舎の当事者たちはしきたりや決まりが面倒だろうと思うけど、見てるだけの部外者としては素敵だと思う。一年を通しての行事と植物に、これだけのものを用意するには一年はかかるし準備も大変だろうなと制作の苦労を思うと2千円弱の本単価は非常に安い。(でも図書館本ですみませんという気持ち)
読了日:04月15日 著者:広田 千悦子


漱石書簡集 (岩波文庫)感想
非常に面白かった。小説よりも気楽に語りユーモアたっぷりの漱石自身がよく見える。若い頃の仕事や人生への迷いは漱石も普通の人だなと思うし、倫敦留学時の奥さんへの手紙はカワイイ。何時に寝て何時に起きるんだとか2週毎に手紙寄こせとか異国で1人生きてく寂しさが伝わるし、英国への評価、日本人として英文学を学ぶ不自然さ不可能さへの絶望、後半は新聞社での組織化の中での責任者としての振る舞いになり若い人たちへの助言が増え、漱石の人生を通しての変化や熟成過程がよく分かる。相手側の手紙は無く漱石側だけなのに関係性もよく分かる
読了日:04月07日 著者:三好 行雄


ゼロからスタートフランス語 文法編感想
6年ほど前に買った本でようやく通読。簡単な初心者向け本だけど良かった。万年初心者だしな。練習問題を小馬鹿にしてたが初心者には練習問題大事だ。時間かけすぎて内容覚えていないので(いつもだ)、もう一度読むべし。大きな字でボリュームは少ないので丸暗記するくらいがよさそう。2周目は書いて覚えよう。いまだに基本動詞の活用すら覚えていない
読了日:03月05日 著者:アテネ・フランセ


彼岸過迄 (新潮文庫)感想
良かった。表面的には大きな動きは無くて内面にフォーカスした話だと思って読んでいたところにすごい恋愛小説ではないか!という対決シーンがあり、それで終わりかと思えばその後親子関係の秘密に翻弄され、後半は非常に気持ちの動きがあって疲れたというか良い脱力感。いい話だったなー。初めて読む気がしてたけど、鎌倉で高木の家を見つけるシーンだけ思い出した。なぜこのシーンだけなのか自分に疑問。脚注は相変わらずなんだよそれ、というものばかりで解説もピンと来なかった。市蔵も千代子も幸せに生きてるといいな。敬太郎は大丈夫でしょう
読了日:03月01日 著者:夏目 漱石


忘却についての一般論 (エクス・リブリス)感想
素晴らしかった。「自分で壁を作って何十年も出てこなくなっちゃっておばあさんになっていく話」と聞いたがその通りで加えて外の世界の様々な人のエピソードが絡み合ってつながっていく。上手く絡み合わせ過ぎにも思えたがそれでも良かった。アンゴラでブラジル文化が強かったり、ポルトガルにつながってたり、そういう世界なんだなと。閉じこもりで生きていく羨ましさもあったが最終的にはまた人とつながっていく。タイトルも良いし翻訳も素晴らしかった。ポルトガル系の名前に馴染みがないので誰が誰だか分からなくはなった。名前馴染みも大事だな
読了日:01月20日 著者:ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ


危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来感想
内容的には良いがいかにも口述筆記&直訳スタイルで同じことを何度も言うし、目次のダラダラとした項目の多さもあり、もう少し構成をまとめて整理できないのだろうか。大前さんの本もそうだけど日経BPの仕事は雑過ぎないかしら。歴史に学べとか複数情報ソースをとか、良いことは言ってるんだけどこの雑な構成でロジャーズ氏自身の価値が下がると思うんだけど。ほんとに喋ったことをそのまま訳してそのまま載せた本。それなら語り下ろし、とかタイトルに書けばいいのに。そういう部分が気になってイマイチだった。彼自身が自分で書いた本を読みたい
読了日:01月17日 著者:ジム・ロジャーズ


女帝 小池百合子 (文春e-book)感想
まるで壮大なフィクションで非常に疲れた。が先が気になって読み進めた本は久々。最後の「本当の自分では喜ばれない、嘘ではなく相手の喜ぶことを言っているだけかも」というのは腑に落ちて可哀そうにもなったし、中東アフリカの嘘だけど嘘をついてるのではない文化と一緒かなとも。嘘や冷酷さ自体はどうでもいいけど全国民を前に嘘で突き進むその神経、恨まれることを気にしないのはすごい。政治や華やかな世界はこういう人達のものかもしれないし、こういう人が成功と幸せを掴むのか。お人好しで利用されるだけの人が大量にいるのも驚く
読了日:01月06日 著者:石井 妙子

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