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コーヒーテーブルブックとマルタの本

マルタ
これはコーヒーテーブルブックではありません
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先日、コーヒーテーブルブック Coffee Table Bookという英単語を目にしました。
この単語、ご存知でした?コーヒーテーブルに置いておくような、インテリアの飾りになる、大きくて重くて高価な本のことらしいです。本の中身についてはさほど重要でなく、写真の多い、さっと見たり、客人との話のきっかけになるような本のこと。
日本語だと同じ概念の言葉は存在していない気がしますね。積読とも違いますし。日本の家にはそんな大きな本を飾るスペースが無いからでしょうか。
コーヒーテーブルブックなんてそんな言葉があるのね~といたく感心しましたが、それでひとつ腑に落ちたことがありました。

これはカプチーノ

マルタのコーヒーテーブルブック

マルタの本屋や博物館併設のミュージアムショップに行くと、マルタの歴史や旧跡スポットについての本が売られています。どれもこれも表紙からぶ厚く、数百ページもありそうな立派な本なんです。
最近、Netflixでリプリー Ripleyというドラマを観まして、面白かったのでおすすめですが、そのドラマに昔風の重いガラスの灰皿が出てきます。それで客人の頭を殴って死なせるのですが、あの灰皿並みの殺人力がありそうな本たちです。
そのマルタの分厚い本たちは全く売れているようにも見えないのですが、どのショップにも沢山陳列されています。これを完読出来る人は居るんだろうか、とせっせと頑張って作った人の労力を考えて勝手に申し訳ない気持ちになっていたのです。読む人いないんだから、そんなに頑張って作らなくていいのに、と。まったくの余計なお世話なのは分かっています。
まさにこういう本です。ハードカバーの528ページ!

Jacques Francois De Chambray: The Order he Served, The Island he Loved, and The Fort he Built - Heritage Malta
Jacques François de Chambray: The Order he Served, The Island he Loved, and The Fort he Built. This melitensia publicati...

新たな概念を知ることの意味

ところがですね、「コーヒーテーブルブック」という言葉、概念を知り、あのマルタの本たちはコーヒーテーブルブックだったのか!読まれなくても問題なかったのか!!と非常に納得して腑に落ちたのです。新たな概念に出会うことであれらの本の存在意義が分かったのです。
これからは、読まれなさそうな分厚い立派な本を見かけたら、コーヒーテーブルブックなんだな、と理解して、余計な心配をしないですみそうです。ひとつ世界が広がりました笑

偽物のコーヒーテーブルブックまで

ところで、アマゾンでコーヒーテーブルブックですらない、インテリアのための偽物の本を見つけました。レビューも沢山付いていて、評価も高い。アメリカからのレビューが多いようですが、アメリカのインテリアにはコーヒーテーブルブックが必須なのかもしれません。
商品はこちら。
アマゾンで装飾用フェイクブック 4点セット コーヒーテーブルブック装飾を見る

Bitly

ちなみに「コーヒーテーブル」とはソファの前に置く低いテーブルのことだそうです。スタバのソファ席のテーブルみたいなやつですね。
アマゾンでコーヒーテーブルを検索すると、コーヒーテーブルブックが乗ったテーブルが出てきます。
アマゾンでコーヒーテーブルを見る

Bitly

コーヒーテーブルブックの起源

なんとなく新しい言葉なのかと思いましたが、wikiを見てみると概念自体は1581年あたりからあるよう。
マドンナの写真集SEXが一番検索されている絶版コーヒーテーブルブックだとか。
本が一般大衆に普及してからポピュラーになった言葉だともどこかで見かけましたが、それも納得です。
単語1つから文化の違いやら概念について考えてみましたが意外と面白かったですね。