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日本語を外から見ると面白い。英語対比で考える日本語の文法(日本語N5-N4レベル)

マルタで売っている日本語のマルタガイド。 マルタ
写真は、マルタで売っている日本語のマルタガイド。機械翻訳なのか頭に入らない日本語の文章です。
この記事は約15分で読めます。

最近、日本語クラスをmeetupで始めてみました。
夫と「お互いの母語を勉強しよう」と言いつつ、2人きりだと全然進まないのでMeetupのクラスにしてみたというのが背景なのですが、日本語クラスは自分にとっても面白い気付きがありましたので、シェアしてみたいと思います。

知らなかった日本語文法

まず、私は日本語ネイティブで、日本語の文法的なものを学んだ記憶はありません。
小中学校の国語でなにか学んだかもしれませんが、なにも覚えておりません。文法等は意識せずに自然に日本語を喋っています。
ほとんどの日本の人はだいたいそんな感じではないでしょうか。

一方、英語については意識的に学習をしたので、ざっくりとした文法全般は頭に入っていると思います。

Meetupの日本語クラスでは、NHKの教材を利用しているのですが、その中で日本語の文法的なものを説明したりしています。
英語であれば否定形や、現在形・過去形といった時制、受け身等々の用語や構造が浮かぶのですが、日本語でも同じような文法構造になっているのか、いま説明しているこの日本語が、日本語文法体系のどのあたりに位置するのか、というのが、さっぱり分からないということに気がつきました。
意識的に日本語を勉強したことがないからでしょう。

そこでAIに相談して、英語と対比させた日本語文法一覧表を作ってもらいました。AIの時代で良かったです。
ネットでざっと探しても、意外と一覧ぽいものが無いのです。そんなに簡単にまとめられるものではないのかもしれません。

英語話者向けの英語バージョンはこちらです。
英語解説部分を日本語にしたバージョンがこの記事後半のリストです。

簡潔に端折って書いてありますが、意外に面白いです。
普段、意識せずに喋っている日本語について、説明されると「そうなのか」という新しい発見があります。
ガッツリ勉強する気力は無いけれどざっくり知りたいという方はぜひご覧くださいませ。英語話者の方に日本語について聞かれた際にも役立つかもしれません。

日本語を改めて考える

この表を眺めていて面白かったのはこの2点です。

助詞「は」「が」の違い

私は学生です。
私が学生です。

助詞の「は」「が」、どちらも主語に付く助詞かな?どう使い分けてるっけ?と思いませんか。
違うことは分かるけど、文法的に説明しようとすると分からない。

AIによれば、「が」が文法上の主語マーカー、「は」は話題を設定するもの。
「は」については、「直接対応する表現がない。話題は文法上の主語と必ずしも一致しない——英語からの最大の転換点のひとつ。」と説明しています。

そう言われればそんな気もしますね。
「英語からの最大の転換点」と言われると、なにか凄いもののように思えます。

と同時に、本当かな?とも。
普段はそんなことを意識して喋っていないので、そうなのかもしれないし、そうじゃないかもしれない、という感想しか出てきません。日本語についても勉強が必要なようです。

〜んです

もう一つは、「〜んです」。

食べるんです。
食べます。と、どう違うのでしょう。説明できますか?

ニュアンスが違うのは分かるのですが、どう違うのか、私は分かりません。使い分けているはずですが意識としては、なんとなく、です。

説明によると「話し手が文脈を示したり、聞き手に背景を促したりするニュアンスが生まれる」そう。
これも本当?という気分になりますが、そう言われればそんな気もします。

高度な使い分けを我々は無意識のうちにしている、ということにしておきましょう。
という訳で、ニュアンスや使い分けの緻密さがあり、日本語もなかなか奥が深いです。

今回は日本語初級編(日本語検定N5、N4のレベル)ですが、日本語検定の最上位レベルN1の範囲についてはこちらの記事で触れています。

文法は怖くない。語学の本丸はその先に(日本語N3-N1レベル)
文法には難しいイメージがあるが、実は項目数は思ったより少ない。英語も日本語も同じです。語学学習の本当の大変さは文法ではなく、その先にあるようです。日本語文法マップ中上級編(N3〜N1)付き。

日本語教育教科書

ちなみに、あまりにも日本語が分からないことに気がついたので、この本を買ってみました。

この国家資格を目指すかどうかは別として、日本語教員に何が求められているのかも気になります。
700ページ近くあるので、読了できるか不明ですが、日本語教育の背景などにもページが割かれていて読み物として面白いです。

ご興味の方はぜひ。3500円超となかなかのお値段ですが、ボリュームのある参考書なので値段相応の内容はありそうです。
アマゾンではこちら→ 日本語教育教科書 登録日本語教員養成課程コアカリキュラム 完全攻略ガイド

Meetup

記事冒頭で出てきたミートアップとは?という方に。
こちらで言語系のいろいろなことをやっています。ポーランド語初心者教室なんかもやっていますので、ご興味の方は一緒に勉強しましょう。
こちら→ Languages & other things

ちなみにmeetupのアプリは非常に分かりづらく、魔界です。しつこくクレジットカードの登録を勧める画面が出るようですが、無料で使えます。

英語と比べる日本語文法:初級編(N5〜N4)

文の構造 N5
文法項目 意味・使い方 英語との違い
Word order (SOV)
主語→目的語→動詞。“I sushi eat.” 動詞は必ず最後にくる。 英語はSVO:“I eat sushi.” 日本語では動詞を文末から動かすことはできない。
Polite form: です/ます
動詞や名詞につける丁寧な語尾。日常的な場面のほとんどで使われる。 英語に相当する表現はない。日本語では語彙ではなく動詞の語尾で丁寧さを表す。
Plain form
食べる (taberu)、行く (iku)。友人との会話、文章、また長い文の中でも使われる。 英語では改まった場面でも普段でも動詞の形は変わらない。日本語は動詞の形そのものが変化する。
助詞 N5
文法項目 意味・使い方 英語との違い
は (wa) — 話題
私は学生です (Watashi wa gakusei desu) — “As for me, I’m a student.” 直接対応する表現がない。話題は文法上の主語と必ずしも一致しない——英語からの最大の転換点のひとつ。
が (ga) — 主語
誰が来た?(Dare ga kita?) — “Who came?” は vs. が の区別は英語話者にとって最も難しい点のひとつ。はが話題を示すのに対し、がは特定の主語を指し示す。
を (o) — 目的語
りんごを食べる (Ringo o taberu) — “eat an apple.” 英語では語順で目的語を示す。日本語はこの助詞を使うため、語順の自由度が高くなる。
に (ni) — 方向・時間・対象
学校に行く (Gakkoo ni iku) — “go to school.” 3時に (sanji ni) — “at 3 o’clock.” また「ある・いる」との組み合わせで存在の場所も示す:公園にある (kooen ni aru) — “is in the park.” 英語の複数の前置詞(to / at / in〈時間〉)に相当する。
で (de) — 動作の場所・手段
公園で走る (Kooen de hashiru) — “run in the park.” バスで (basu de) — “by bus.” では動作が行われる場所や手段を示す。にはものが存在する場所を示す。
へ (e) — 方向
移動の方向を示す。到着よりも「向かっている」ことを強調する。 移動を表す場合、にと互換的に使えることが多い。へは方向に、には目的地に焦点がある。
と (to) — 〜と/〜や
友達と行く (Tomodachi to iku) — “go with a friend.” 英語の “with” と “and” は別の語だが、とは文脈によって両方をカバーする。
から/まで
東京から大阪まで (Tookyoo kara Oosaka made) — “from Tokyo to Osaka.” 常に名詞の後ろにつく(後置詞)。 英語の “from” と “until/to” に相当する。
の (no) — 所有・つながり
私の本 (Watashi no hon) — “my book.” 日本語の先生 (Nihongo no sensei) — “Japanese teacher.” 修飾語は常に名詞の前に置かれる。 英語の “’s” や “of” に近い。
も/か/ね/よ
も=〜も、か=疑問、ね=同意を求める(“right?”)、よ=情報を強調して伝える。 英語ではトーンや補足の言葉で表すものを、日本語は文末助詞で表す。
動詞 N5N4
文法項目 意味・使い方 英語との違い
Verb groups (3 types)
グループ1(u動詞):書く (kaku)、飲む (nomu)。グループ2(ru動詞):食べる (taberu)、見る (miru)。グループ3(不規則):する (suru)、くる (kuru)。→NHK verb chart (PDF) グループによって活用の形が決まる。ヨーロッパ言語の強変化・弱変化動詞の区別に似ている。
Te-form 〜て
最も使い道の多い形。動作のつなぎ、依頼(〜てください te kudasai)、進行中の動作(〜ています te imasu)、許可を求める(〜てもいいですか te mo ii desu ka)など。 英語に直接対応する形はない。“-ing” や “and” に近いが、それよりはるかに多くの用途がある。
Past tense 〜た
食べた (tabeta) — “ate.” 行った (itta) — “went.” 日本語の時制は「過去」と「非過去」の2つだけ。未来形はなく、文脈や時間を表す言葉で補う。
Negative form 〜ない
食べない (tabenai) — “don’t eat.” 行かない (ikanai) — “don’t go.” 英語は “don’t/doesn’t” を加えるが、日本語は動詞の語尾そのものを変える。
〜ている (te iru)
食べている (tabete iru) — “is eating.” 結婚している (kekkon shite iru) — “is married.” 知っている (shitte iru) — “knows.” 英語の “-ing” に近いが、「結婚している」「知っている」のような状態も表せる点が異なる。
Potential form — can do
食べられる (taberareru) — “can eat.” できる (dekiru) — “can do / is possible.” 英語は “can” を別の語として加えるが、日本語は動詞の形を変える。
Passive form
食べられた (taberareta) — “was eaten.” また迷惑の受身:雨に降られた (Ame ni furareta) — “got rained on.” 英語の受身(was eaten)に相当する。日本語には迷惑な出来事を表す「迷惑の受身」があり、英語に直接対応する表現はない。
Causative form — make / let
食べさせる (tabesaseru) — “make/let someone eat.” 英語は “make” や “let” を別の語として使うが、日本語は動詞の語尾を変える。
形容詞 N5
文法項目 意味・使い方 英語との違い
I-adjectives 〜い
高い (takai) — expensive. 寒い (samui) — cold. 活用あり:高くない (takakunai) — not expensive. 高かった (takakatta) — was expensive. 英語の形容詞は活用しない。イ形容詞は時制や否定で形が変わり、動詞に近い性質を持つ。
Na-adjectives 〜な
きれいな (kirei na) — beautiful. 好きな (suki na) — liked. 名詞の前:きれいな人 (kirei na hito) — a beautiful person. 名詞に近い性質を持つ。なは名詞の前にのみつき、それ以外はです/だの語尾を使う。
基本的な表現パターン N4
文法項目 意味・使い方 英語との違い
〜たいです
動詞の語幹にたいをつける:食べ+たい (tabe+tai) — want to eat. イ形容詞のように活用:食べたくない (tabetakunai) — don’t want to eat. “want to” に似ているが、基本的に話し手自身の希望にしか使わない。他者に使うと失礼に聞こえることがある。
〜てもいいです/〜てはいけません
テ形+もいいです(許可)またはてはいけません(禁止):食べてもいいです (Tabete mo ii desu) — “You may eat.” 食べてはいけません — “You must not eat.” “may” と “must not” に相当し、どちらもテ形を使う。
〜なければなりません
行かなければなりません (Ikanakereba narimasen) — “I have to go.” “must” や “have to” に相当する。二重否定の構造(「行かないと、ならない」)は英語話者には意外に映る。
〜と思います
雨が降ると思います (Ame ga furu to omoimasu) — “I think it will rain.” “I think” に相当する。引用する節が先に来て、最後にと思いますが続く。
Conditionals: 〜たら/〜ば/〜と
食べたら (tabetara) — “if/when you eat.” 安ければ (yasukereba) — “if it’s cheap.” 春になると (Haru ni naru to) — “when spring comes.” 英語は “if” 一語ですべての条件を表すが、日本語には細かいニュアンスの違いを持つ複数の条件形がある。
〜んです
「背景がある」ことを含意する表現。動詞・形容詞の普通体につける:食べるんです (taberu n desu). 説明を求める場合:どうしたんですか?(Dooshita n desu ka?) — “What’s going on?” 英語に相当する構造はない。これがないと中立的な文になるが、あることで話し手が文脈を示したり、聞き手に背景を促したりするニュアンスが生まれる。
丁寧さ N5
文法項目 意味・使い方 英語との違い
〜てください
食べてください (Tabete kudasai) — “Please eat.” “Please + 動詞” に相当するが、先にテ形にする必要がある。

このマップはJLPT N5〜N4レベルの文法を対象としています。敬語・複雑な条件表現・名詞修飾節などの上級トピックは、これらを土台として積み上がっていきます。

参考用にAI補助により作成しています。内容は各自ご確認ください。