PR

AIとデータセンターが水を奪う【英語で読む世界の話】

英語で読む世界の話
マルタは川が無いので海水を利用していますが、水不足の影響はあるんでしょうか。。
This article can be read in about 3 minutes.

月に2回、オンラインで「英語ニュースを読む会」を開催しています。
石油危機・宗教の変化・食料問題・AIの影響など、毎回異なるトピックについて海外メディアの記事を読んでおり、もう10年近く続けているかもしれません。
毎回記事が面白いのですが、読んでは記憶から消え去ってしまうので勿体なく、折角なのでこちらで共有していきたいと思います。

英語のまま読んでも、AIで要約しても楽しめると思います。
オンライン開催ですのでご参加もお待ちしております。(参加はこちらのMeetupから)

AIデータセンターと水不足

6月に入り、日本では梅雨や台風シーズンですが、世界的には今後、水が足りなくなる傾向のようです。
そしてその水不足傾向は、なんとAIの利用で加速するとか。AIと水資源の関連性なんて考えもしませんでした。

今回はAIと水について読んでみます。

読む記事

The AI Thirst Trap: Surge in Data Centres Adding to ‘Global Water Bankruptcy’

英語難易度: 中級
概要::AIデータセンターの急拡大が水不足の深刻な地域(インド・スペイン・ブラジル・フランス)でさらに水を奪っている現場ルポ。企業の不透明な開示への批判。

記事掲載元のThe Wireはインドの独立系メディア。普段インドのメディアを目にすることは少ないので、ややレア感がありました。

単語リスト

記事を読む参考に。

data centre
データセンター(サーバーを大量に収容する施設)
hyperscale
超大規模の(巨大データセンターを指す業界用語)
freshwater
淡水
water bankruptcy
水破産(水の過剰使用により回復不能になった状態)
aquifer
帯水層(地下水を蓄える地層)
cooling system
冷却システム
evaporative cooling
蒸発冷却(水を蒸発させてサーバーを冷やす方式)
closed-loop system
密閉循環システム(水を外部に排出せず循環させる方式)
disclosure
情報開示
greenwashing
グリーンウォッシング(環境への配慮を実態以上に見せかけること)

参考資料

毎回、読む記事を1本に絞るのに苦労します。面白い記事が沢山あります。
こちらの記事もよかったらどうぞ。

1. The world is in water bankruptcy, UN scientists report – here’s what that means
概要:「水破産」とは何かを、報告書著者本人が財務破産のアナロジーで平易に解説したもの。

2. Energy, water use and pollution of AI and data centers rival most countries
概要:データセンターの電力・水・CO₂排出量がすでに主要国規模に達しており、2030年までに倍増するというUN報告書をもとにしたAP記事。

開催後記

2026/6/6のイベント開催後の追記です。

1時間弱の会の中では、記事のインドに関する部分だけ読んで終了でした。
ボリューム的には参考資料2のAP通信記事でも良かったかもしれません。

読んだインド部分も興味深く、知らなかったことがたくさんありました。
水の供給が足りないスラムのすぐ横に、豊富に水を使うデータセンターが沢山出来ていること。
そもそもインドの人口に対して、インドの水の量が少ないこと。
ダム建設の計画が急速に進んでいること。
ダム建設によって、移動させられる少数民族の人たちがいること、反対運動もあること。など。

こんな内容だったので、みなさんの感想も悲観的でした。
ダムでますます気候変動が加速するのでは。
貧困や水問題はずっと解決できないのにデータセンターは作れる不思議。
毎日どうでもいいことをAIに聞きすぎているかも(笑)
とはいえ、AIが無い生活はもう考えられない。
などなど。

ただ最後に、発熱量の少ないコンピューターの開発が日本を始め各国で進んでいること、イーロン・マスクの寒い宇宙でのデータセンター計画があること、などポジティブな情報提供もあり、なんとかなるでしょう!という気分で終わりました。