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神谷町のお1人様歓迎のそろカフェです。東京タワーの麓でアフリカとメンタルヘルスと色々のごちゃ混ぜを。

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2019年1月24日のアフリカ最新ニュース:避難民となり苦悩する東アフリカの人々のメンタルヘルス(国境なき医師団)

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今日はTwitterでSub-Saharan Mining(@sndwky)さんが紹介していたこの国境なき医師団Médecins Sans Frontières(MSF)の記事を紹介します。
超長い記事だったので、単独ページでお送りします。

簡単にまとめると
・東アフリカで難民・避難民化する人が増えた
・彼らの中でメンタルヘルスの問題を抱える人も増えた
・避難民化の体験と希望の見えない将来がメンタルヘルスの問題を引き起こす
・でもメンタルヘルスの治療者が全然足りない
・ただ他の医療と比べると、医療提供のコストは低いという利点があるのであきらめない。

なかなかヘビーな話でした。
難民と言っても、そうなる前は普通の生活があったわけで。
難民と一括りにすると、なんとなく難民という集団として捉えてしまいますが、
一人ひとりに過去の普通の生活もあるし、未来もあるべきなんですよね。
というのを思いました。

※ 難民というと国外に追いやられる人たちのイメージですが、自国内で追いやられる人々も多いようなので避難民という言葉にしてます。
※ メンタルヘルスという語が長いので、メンタルと省略している部分があります。

避難民となり苦悩する東アフリカの人々のメンタルヘルス

南スーダンのキャンプで、白い紐が屋根から下がっているスマホの写真を見せられた。
「13歳の少年が自殺した紐だ。
大人も子供も、我々の患者はみな将来が無いと感じている」
ダン タップは彼自身も紛争地からの避難民だが、ここで国境なき医師団(MSF)のメンタルヘルスの相談員として活動している。

ここ何年もメンタルヘルスの問題を抱える患者が増え続けている。それは過去に避難民となった経験と見えない未来と関連している。
エチオピア、南スーダン、スーダン、タンザニア、ウガンダを含めた東アフリカ及びアフリカの角エリアでのメンタル活動で患者数は増え続けている。

MSFは個別カウンセリング、投薬治療、グループ活動といったメンタルプロジェクトを展開しているが
このエリアでの活動件数は4年で倍増した。

例えばタンザニアのキャンプでは10万人のブルンジ難民を抱えるが、1月は700件だったものが8月には1400件に増えた。

件数の増加は、目に見える活動が増えたことによること、それに伴い住民への認知が上がったことも影響している。
ウガンダのキャンプではMSFはキャンプ住民にメンタル支援サービスが利用できることを知らせている。

2度避難民経験がある南スーダンのランボーは言う。「人々はメンタルについて無知だから偏見がある。魔術のせいだという人もいる。
それでもメンタル活動の必要性はある。人々は肉体的に虐待され、身近な人が殺されるのを見てきた。」

キャンプでのメンタル相談に並ぶ人の列はいつも長い。MSFは月に900件の相談を受ける。
「それでもサポートが必要な人のほんの一部だろう」

ここでのメンタル問題の大きな要因の一つは避難民化だろう。
「喪失感と過去のトラウマ体験、見えない未来に難民は直面している」
暑い昼、相談室の外には患者達が静かに並んで待っている。

2018年9月には南スーダン政府と反抗軍は平和協定を結んだが、それでも人々は過去の経験に苦しむ。

WHOの調査では、難民化などの危機的状況下では中軽度のメンタル疾患は20%増加し、重度の疾患は4%増加する。

「かつて平和だった街が戦争で破壊され、人々の安定感も破壊された。その喪失感と生活の拠点が無くなることは大きな損失をもたらす。
慢性的な内戦と社会的な支援の不足は重度のメンタル疾患の引き金になっているだろう。」

トラウマ的な出来事にさらされ、生活をコントロールできない状況下で、カウンセリングを求める患者は増加する。
強い人ですらこういう経験には影響されるだろう。

争いと暴力の経験は患者に影響を及ぼした出来事の48%を占める。それ以外では離別が24%だ。

避難民化とメンタルに相関があるとしたら、メンタル問題は必然的に増えるだろう。
国連によると2017年には、これまでにないほど多くの人が避難民化し、その数は7000万人で、その1/5が東アフリカ民だ。

エチオピアではエリトリアからの避難民を受け入れており、その数はアフリカで2番目に多い。

避難中でもキャンプ滞在中でも、どの段階でもメンタル問題は起こりうる。おもな症状は怒り、抑うつ、心因性の諸状態だ。
PTSDと酷いうつ状態はよく見られる。
「20歳のレイプ被害者は家族が殺されました。恐ろしいことに、遺体の肉を食べさせられたと彼女は語りました。
このような恐ろしい記憶は長く心に刻み込まれます」

「その一方、人にはPTSDから立ち直る力があります。しかし、なんの改善の兆しも見えない生活に直面し彼らは希望を失います」
ここでは平均毎月4件の自殺企図がある。

メンタル症状を放置しておくと、それらは身体的な病を引き起こす可能性がある。伝染性の病、非伝染性の病の両方のリスクだ。

「精神と身体は1つのコインです。精神が病めば体に影響します」

WHOの2005年の推計ではメンタル障害により毎年120万人が亡くなる。
「助けが必要な人と、助けが必要だと知りもしない人を治療するのが私の仕事です。」とここの医者は言う。

アルコール依存症はDVなど攻撃性を伴うが、ここ南スーダンでは精神状態にも影響しているだろう。
アルコール依存症が病気とみなされず、攻撃性がメンタル疾患とみなされないため、PTSDやうつ病の診断は容易ではない。
メンタル問題による攻撃性が普通になってしまっている。

WHOによると世界で5億4千万人がメンタル疾患を患っており、その75%が低・中収入レベルの国民だ。
アフリカでは治療につながれるのはその20%以下で、100万人に対して1人の精神科医しかいない。

南スーダンの医師は言う「我々は大海の一滴だ。南スーダンの医療界でも、この領域の重要性を認知する人は少ない」

昨年から南スーダンではMSFは少年兵がコミュニティに戻る手助けを始めた。
地域によっては元・少年兵の受け入れを拒否するが、少年兵たちは心に大きな傷を負っている。
このようなケースでは地域全体の協力が必要だ。

様々な困難はあるが、それでもメンタルサポートは比較的コスト的に有利である。
「他の医療と比べ、医療サンプルや機械装置は不要なため、小コストだ」
「お金よりも、時間と忍耐が必要な治療だ」
彼は子供向けの本やおもちゃといったシンプルな道具でメンタルサポートを行う。
「子供達が再び遊び始めた時、全てが失われた訳ではないと分かるだろう」

Displaced and distressed: people’s mental health in East Africa
https://www.msf.org/displaced-and-distressed-peoples-mental-health-east-africa

displace v.立ち退かす、強制退去させる
distress v.苦悩、悲痛、経済的困窮、貧苦、遭難

#アフリカ 038

(日本語にすると、同じようなことを何度も言ってる感じになるのでだいぶ省いたけれど
言語の違いなのか、書き手の問題なのか不明)

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