2019年3月3週目のアフリカ最新ニュース:アフリカeコマースのIPOと困難さからファーストレディ達、西欧メディアへの反発、モザンビークのサイクロン被害、サッカーまで

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2019年3/13-3/19に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。

#アフリカ 084 「アフリカ最大のショッピングサイトがニューヨーク株市場へ」

アフリカのeコマースがNYでIPOということで、おっ?、と思ったけど
赤字だし、ファウンダーは仏人だし、そうか、、となりました。
アマゾンもずっと赤字だったし、そういうものかもれないけど。

アフリカのeコマースの複合企業、JumiaのIPOが報じられたが
財務面の詳細は明るい絵を描いていない。
Jumiaはニューヨーク証券取引所へのIPOを申請した。
このIPOはアフリカで最初のeコマースでテック企業で画期的だ。
Jumiaのドイツ系親会社のロケットインターネットは、28%の持ち株の売り抜けの可能性もある。
上場スケジュールや公示価格などのIPOの詳細はこの先数週間で決まる見込みだ。
しかしJumiaは最初のアフリカのテック系の、10億ドル以上の価値を持つユニコーン企業と期待されている。
ニューヨーク証券取引所でJMIAとして取引される。
Jumiaは昨年12月、400万人の顧客を抱え、アフリカの複数の地域にまたがる唯一のeコマース企業だと自負した。
2016年に食料配達、不動産、ホテル、飛行機予約のまたがるロケットインターネットのアフリカネットビジネスを
Jumiaブランドの下に再構築した結果が現在のJumiaだ。
保険会社AXAから8%のシェアで8300万ドルの投資を受けたのち、同年には10億円規模の価値となった。
配送会社のJumiaロジスティック、決済のJumiaPayも含む。
しかしIPO申請資料によると、今のところ毎年数百万ドルの損失が積みあがっており、同社の収益を遥かに上回る。
2018年末時点では10億ドル近くの損失となっている。
昨年は売上1.4億ドルに対し、損失は1.9億ドルに広がった。
ナイジェリア、ケニア、モロッコ、エジプトを含む14のアフリカ各国で操業するこの会社は
1.5億ドルの赤字のキャッシュフローで現金を消費している。
投資家へのリスク要因としては、将来の収益の達成・維持や配当の保証が無いこととして、継続的な損失につながるとしている。
潜在リスクへの透明性はIPOでは標準的だが、投資家は躊躇するだろう。
継続的な損失は、沢山のリスク要因の一つにすぎず、アフリカ市場の潜在的な不安定さや規制の不確かさなどもある。
競合企業や南アフリカのTakealotやエジプトの Souq.comなどライバル社の競争的な価格ポリシーもマイナス要因である。
JumiaのIPOはロケットインターネットの支援企業の中で最新のものであり、
家具小売りのHome24や食料スタートアップのHello Fresh、Delivery Heroはこの2年でフランクフルトの株式市場へ上場した。
Jumiaはフランス人起業家でともに38歳のSacha PoignonnecとJeremy Hodaraによって作られ、
彼らの持ち分はそれぞれ2%だ。
Africa’s largest e-commerce company is set to list on the New York Stock Exchange
https://qz.com/africa/1571791/

#アフリカ 085 「JumiaのIPOから分かるアフリカeコマースのコスト高」

昨日のJumiaのIPOに絡み、アフリカでどうしてeコマースが難しいのかという話。
目新しい話ではないけれど、そうよねえ、、ってなります。
トライしてる会社も沢山あるようです。
長いですが面白い記事なので、おすすめ。

アフリカでのeコマースは長らく難しい業界であった。
JumiaのIPOが注目を集めているが、JumiaのS1(目論見書)はアフリカでのeコマースの難しさを語る長いリストのようだ。
事業リスクに対し率直で広範囲であることは株式公開時には普通のことである。
そしてJumiaの挙げた政治的不安定さや規制の不確かさや手ごわい競合などの
23のリスク要因は一般的な事業リスクにも見えるが、
その他はこのアフリカ大陸でeコマースを行う難しさを示してもいる。
まずJumiaはビジネスモデルを現地化しなければならなかった。
クレジットカードとオンライン決済は普及していなかったので、対処策として代引きのオプションを取り入れた。
しかしそれにはリスクがある。
2016年時点では95%のケニアの顧客は代引きを利用しているが、
その代金授受は第三者の配送代理店に依存しており、2018年初め時点で80万ドルの費用が回収されていない。
代金一致システムの改善をしているとのことだが、
それでもなお詐欺取引のリスクは、いまだ多くを占める代引き取引に存在する。
代引きを選ぶのは、地元のeコマース会社のオンラインショッピングに慣れ始めたばかりの顧客にとって
信頼の不足も関係しているからだ。
詐欺以外にも、代引きは暴力犯罪のリスクもある。
2年前、ナイジェリアのJumiaの配送代理店の陰惨な殺人事件があり、ナイジェリアでの代引きを再検討しなければならなかった。
ナイジェリア、ケニア、モロッコ、エジプトなど14か国に展開するJumiaは
物流、配送、電子決済の発達していない、バラバラな状況の市場で不均一な成長を強いられる。
どの市場でも収益をあげられるという保証はない。
どれだけ住所を特定できるのかという、市場の規模については今なお疑念があるが、Jumiaはアフリカでのネットと格安スマホの普及、上昇する利用率、若年層の増加がeコマースの成長材料になると期待している。
しかしeコマースはまだ始まったばかりの業界で、物流、配送、決済のインフラに投資して地元の課題を
解決しなければならなかった。途上国の複数の市場で競争していくことは、人材やマーケ、物流にも
多額の投資を必要とする。
昨年末にJumiaは10億ドル近くの累積赤字を計上し、1年間で赤字のキャッシュフローは1.5億ドルにもなった。
昨年は1.4億の収益で赤字は1.9億ドルまで広がった。
利益を出すまでアフリカ市場でeコマースを広げようと長く高くつくゲームを続けているeコマース会社は他にいない。
Jumiaがこの長いゲームに乗っていられるのは、巨額の資金を集められるという彼らの強みが1つの理由だ。
資金はアフリカ最大携帯会社のMTN、保険大手AXA、ゴールドマンサックス、
12月にはフランス飲料のパーノ リカーなどが出資している。
最近のアフリカeコマースの状況もJumiaの目論見書での難しさを裏付けている。
1年前にナイジェリアのeコマース コンガKongaはアメリカのナスパーなどから7千万ドルの投資を受けていたが
売却され、損失が出たようだ。
掲示板プラットフォームのOLXに就職サイトのキャリア24(どちらもナスパーが出資している)、
中古品のeコーマスのエフリティン、値引きプラットフォームのDealDeyもみな規模縮小か撤退となってしまった。
Jumia’s IPO filing shows just how costly it is to crack e-commerce across Africa
https://qz.com/africa/1572162/

#アフリカ 086 「アフリカのファーストレディ:カメルーン&ナイジェリア」

派手な髪型のカメルーン大統領婦人が「カメルーンの雌ライオン」と言われてるのが素敵。
3月の国際女性デーに絡めてのアフリカのファーストレディ紹介の記事。

国の母と形容されるアフリカのファーストレディたちは、人々をまとめ、国と支持者に仕えることを期待される。
ファーストレディとは国のトップの妻のことだが、よって男性大統領の多いアフリカではファーストレディが居る。
2019年3月時点ではすべてのアフリカの国は男性のリーダーが率いている。
最近の女性リーダーはリベリアの Ellen Johnson Sirleafだったが、2018年の1月に任期が切れた。
アフリカには複数のファーストレディが居るが、賞賛されることもあれば、政治に介入することで非難されたりもする。
3月は女性をたたえる月であるので、ここにファーストレディたちのプロフィールや活動について紹介する。
カメルーン チャンタル ビヤ Chantal Biya
-48歳、1994年4月よりファーストレディ
-政治:ビヤ大統領の連立党で女性たちを率いる
-仕事:人道活動団体の創設者
-家族:1994年よりビヤの妻、ビヤとの2人の子供
そのとっぴなヘアスタイルから「カメルーンの雌ライオン」とのニックネームがある。
ナイジェリア アイシャ ブハリ Aisha Buhari
-48歳
-専門:ビューティシャン、起業家、出版者
-政治:前政権の批評家
-仕事:女性と子供の権利活動家
-家族:1989年よりブハリの妻、ブハリとの5人の子供
多くの国でファーストレディの地位は法的なものではないが多くの大統領はファーストレディの仕事を提供し、政治にも影響している。
アフリカ開発ファーストレディ組合OAFLAD は2002年に設立され、健康サービスの普及と女性と子供の権利向上を政治的に進めるのが目的だ。
OAFLADはブルキナファソのファーストレディAdjoavi Sika Kaboreが現在代表で、
ケニアのファーストレディ Margaret Kenyattaから引き継いだ。
Celebrating African First Ladies: Cameroon’s Chantal Biya
https://www.africanews.com/2019/03/14/celebrating-african-first-ladies/

#アフリカ H0315 スワヒリニュース:

イスタンブール発ロンドンン行きのトルコ航空が出発後イギリスから到着前にに着陸拒否され、
イスタンブールに戻り、待っていた300人のイスタンブール域の客が搭乗できなかった。
https://www.mwananchi.co.tz/habari/Kimataifa/Ndege-yageuza-ikiwa-angani-kuelekea-Uingereza/1597284-5023144-prmhlg/index.html
Mr.Hasebe提供

#アフリカ 087 「エチオピア航空機事故をめぐる西欧メディア報道への反発」

遠い向こうのあっち側と自分たちのこっち側、という感覚はみんな持っていると思うけど、
あっち側の人達もどう感じるか、という想像力と配慮が常に必要とされる時代なのかな。

エチオピア航空機事故のすぐ後、AP通信は
事故での生存者はいなかったというtwitterでの報道で
非・アフリカ人のみを取り上げていたとして非難を浴びた。
特にケニアは32名と最も多い死者が出ており、AP通信は無神経だとの非難が上がった。
twitterでは批判のメッセージが殺到したが、それに対するAP通信からの反応は無い。
その後すぐウォールストリートジャーナルはアフリカで飛行機が墜落したとの新聞を発行し非難を浴びた。
アフリカ50か国が一緒くたに報道される状況で人々は不信感にさらされた。
”アフリカで157名が死亡した飛行機事故”という新聞タイトルは多くの人にはしっくりこない。
ファイナンシャルタイムズでも、エチオピア航空は事故があるまではアフリカで一番の航空会社だったと報じたが
twitterでは不幸な事故の後でもエチオピア航空の地位は変わらないと非難が巻き起こった。
西欧の大手メディアの言葉の選び方ととジャーナリズムのあり方が人々の怒りを買うことは
これが初めてではないし、最後にもならないだろう。
最近の炎上事件はニューヨークタイムズが報道したケニアテロ事件での凄惨な事件現場の写真だ。
ケニアは抗議し記者を国外追放するよう求めたが、ニューヨークタイムズは彼らのスタイルであり信念があると
対応していない。
Backlash over biased foreign media coverage of Ethiopia crash
https://www.africanews.com/2019/03/16/backlash-over-biased-foreign-media-coverage-of-ethiopia-crash/

#アフリカ H0316 モロッコフランス語新聞:

今回のニューランドの襲撃事件で、在ニュージーランドモロッコ大使館は、
地元に照会して、モロッコ人の犠牲者が居ないことを確認した。
Aucun marocain parmi les victimes de l’attaque de mosqu?es en Nouvelle-Z?lande
https://lematin.ma/express/2019/marocain-parmi-victimes/312399.html
Mr.Hasebe提供

#アフリカ 088 「モザンビーク、ジンバブエでサイクロン被害」

大きなサイクロンで被害が出ている話。
自然災害も厳しいですね。どこまで防御できるのか、すべきなのか。。
記事は随時アップデートが入っているようで構成がきれいではありませんが、被害状況が伝わります。

– 洪水が続く見込み
モザンビークの天気予想では日曜まで激しい雨が続くと警告している。
国連は作物被害を警告しており、16万ヘクタールの作物がすでに3月初めの洪水で影響を受けており
食物の供給と栄養を脅かすだろうとしている。
世界でも貧しい国であるモザンビークとマラウィは雨季にはひどい洪水に襲われ、乾季には慢性的な干ばつがある。
ジンバブエでは激しい雷雲も警告されており、雷と強い風が東の地区で予想される。
先週のモザンビーク、マラウィ、南アの豪雨では少なくとも126名が亡くなった。
– サイクロンがジンバブエへ
ジンバブエ情報省では土曜に述べた所によると、熱帯暴風雨で家や橋が飛ばされ24人が亡くなった。
40人が行方不明だ。
関係者によると2000年のサイクロン被害を彷彿させるような被害だという。
死傷者数は増えると予想されている。
軍のヘリが救出をしているが豪雨により難航している。
- モザンビークの損失
金曜にモザンビークを襲ったサイクロンでは19人が死亡、70名が怪我、50万人が停電。
被害の大きい地域では送電線がだめになり、空港閉鎖、道路は洪水で機能停止している。
多くの家が屋根だけになっているという。
当局によると航空管制棟、誘導システムと滑走路が嵐で被害を受けたため、ベイラ国際空港を閉鎖した。
大きな被害が出ている。
水曜遅くには国際航空会社のLAMはチョモイオ島と海岸沿いのベイラとクエリマネへのすべてのフライトを中止した。
病院、警察、7つの学校は屋根が無くなり、建物も破損している。
国で二番目に大きい病院では手術を停止している状態だという。
-最悪に備えて
モザンビーク当局は木曜夜からの強力な熱帯暴風雨の対応に追われている。
沿岸都市は激しい雨と風速170キロもの風に襲われている。
ベイラは50万人規模の都市で南東アフリカの内陸国への玄関口だ。
twitterやTV映像によると屋根は飛び、木は曲がり、電線はちぎれている。
インフラが破壊され、連絡が取れない地区もあるようだ。
サイクロンは金曜には内陸へ移動し、勢力は弱まりそうだがまだ警戒が必要だ。
モザンビークは2000年や2007年にもハリケーンによる激しい洪水被害があった。
とくに2000年2月のサイクロンエラインは過去30年で最大の洪水となり350人が死亡し65万人が家を失った。
モザンビークは大きな沖合液化天然ガスプロジェクトが進行しているが、今のところ影響は受けていない。
Cyclone Idai leaves trail of death, destruction in Mozambique, Zimbabwe
https://www.africanews.com/2019/03/16/mozambique-malawi-zimbabwe-braced-for-cyclone-idai/

#アフリカ H0317 アラビア語ニュース:

レバノンでブラジルに行くトルコ系の学生2人が11キロのコカインを身に着けていたのが分かり逮捕された記事です。
時価100万ドルだそう。
لبنان: ضبط 11 كيلوغراما من الكوكايين مع مسافرين من التابعة التركية في المطار
http://www.alhayat.com/article/4619732/سياسة/العرب/لبنان-ضبط-11-كيلوغراما-من-الكوكايين-مع-مسافرين-من-التابعة-التركية-في-المطار
Mr.Hasebe提供

#アフリカ 089 「モザンビークのサイクロン被害、南アの電力計画に影響」

南アはモザンビークのサイクロン被害の影響で
900Mワットの電力輸入が無くなり、土曜の停電を増やした。
南ア国営のEskomはアフリカの工業経済のほとんどの電力を賄っているが、
週末の2000MWの電力削減予定を4000MWに増やした。
これは大統領にとっても問題で、五月の国政選挙前に経済停滞から抜け出す努力の妨げになっている。
South Africa hit by more power cuts as electricity imports from Mozambique face disruption
https://www.africanews.com/2019/03/16/south-africa-hit-by-more-power-cuts-as-electricity-imports-from-mozambique-face/

#アフリカ 090 「CAF アフリカサッカーリーグは準々決勝へ」

サッカーリーグの仕組みや背景が分かっていないので、いまいちよく分からない記事でしたが
記事のカテゴリが「football planet」になってたのが良くてチョイス。

サッカーのアフリカチャンピオンリーグはグループステージの最終日で
現在のホルダーエスパレンスとTPマゼンベがクロスオーバーを行い、素晴らしい結果になった。
カサブランカのラジャはグループステージから外れ、他の6つの北アフリカチームがコンフェデレーションカップの残り8つに入った。
スペインサッカーはアフリカでのファンを増やそうとしており、大会会長はアフリカとの潜在的な結びつきを
探っている。
マネSadio Mane、サラMohamed Salah、アバメヤンPiere Aubameyangは皆、ゴール数トップ5にランクされている。
CAF Competions produce quarter finalists
https://www.africanews.com/2019/03/18/caf-competions-produce-quarter-finalists/

#アフリカ 090 タンザニアニュース:

タンザニアのゲイタというところの金の収穫量が大幅に増えている話。
現地の就業率も増えていることと、採掘に関する法律もよくなっていて、今後の採取量が期待できる。
Mabadiliko ya sheria ya madini yaongeza ukusanyaji wa mapato
https://www.mwananchi.co.tz/habari/Kitaifa/Mabadiliko-ya-sheria-ya-madini-yaongeza-ukusanyaji-wa-mapato/1597296-5029502-113hv0fz/index.html

#アフリカ H0318 ニジェールのフランス語の新聞:

ニジェール北部のブルキナ、ナイジェリアを挟む3か国の国境は停電が多く、
この度、ニジェール政府は国際機関から借款、無償を含む100億CFAの援助を受け2018年12月19日に署名した。
この金額で3か国に益するための電線等の整備を行う。ちなみにニジェールの電気料金の税金は12%である。
Près de 100 milliards de FCFA pour un projet d’interconnexion régionale en électricité
http://www.tamtaminfo.com/pres-de-100-milliards-de-fcfa-pour-un-projet-dinterconnexion-regionale-en-electricite/
Mr.Hasebe提供
◆ニュースソースは基本的にこの2つをチェックしてます。


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