2020年4月3週目のアフリカ最新ニュース:エジプト大博物館延期、欧州マスク詐欺とナイジェリア、ライオンが道で昼寝、コロナで仕送り減、ジンバブエ独立40周年、アフリカEC、ラマダンとコロナ

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2020/4/15-4/21に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)や
Facebook(https://www.facebook.com/cafebarbluebaobab/)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。
この週も引き続き話題はほとんどコロナです。
コロナによって元々遅れていたエジプトの博物館オープンが延期になった話、
欧州のマスク詐欺を辿っていったらナイジェリアが出てきた話、
南アのロックダウンで人がいなくなった道路でライオンが昼寝している話、
コロナによって海外からアフリカへの仕送りが減っている話、
ジンバブエの独立40周年記念日(コロナと関係なし!)、
アフリカのオンラインショッピングの中でもファッション分野が伸びるという話、
イスラム教のラマダンが近づいているけどコロナの影響を受けるという話などでした。
コロナが人々の生活を侵食していますね。長丁場になりそうなので次のフェーズはコロナと共存する方法を模索することになるのかもしれませんね。

#アフリカ 492 2020/4/15 【コロナでエジプトの大博物館のオープンに遅れ】

エジプトで建築中の大博物館のオープンがコロナで来年に延期になったとのこと。
ただ10年以上も工事中で何度もオープン計画が破棄されてきたそうなので、コロナのせいだけじゃないでしょうw
これを機に大英博物館のような外国にある物も帰ってきたらいいのにーと思います。(大英博物館でエジプトの壁画とか見た時、エジプトで見たいと思いましたよ)
ニュース内の動画が間違ってるようですが、正しい動画はこちら



・ガザピラミッド近くのエジプト大博物館のオープンが2021年まで延期 シシ大統領が決定
・「延期になったが頑張って進める」エジプト観光・古代遺跡大臣のアルアナニ博士は述べた
・コロナの影響で、作業員の安全のため作業者数は減らしている
・復元研究室や古代遺跡貯蔵室で作業が進む
 「これは完全に破壊された遺跡で、1922年に発見されてから墓の外に持ち出されて見せるのは初」
・エジプト大博物館は10年以上工事中。エジプトの古代宝物の展示で観光客を呼び込みたい
  これまで度重なる遅延があり、オープン計画は何度もダメになっている
・博物館は5万点もの展示品になる予定。有名なツタンカーメン王のマスクなども
  ツタンカーメンのコレクションから5千点以上移動させている
Grand Egyptian Museum opening delays over COVID-19
https://www.africanews.com/2020/04/14/grand-egyptian-museum-opening-delays-over-covid-19/

#アフリカ 493 2020/4/16 【ナイジェリア口座が欧州マスク詐欺に関連 インターポールの捜査】

平和な時だったらワクワクしてしまうインターポールの話ですが、1億円超の欧州マスク詐欺事件でお金が流れた先がナイジェリアの口座だったそう。
偽のマスク販売サイトとメールでドイツ当局を騙して、オランダ->イギリス->ナイジェリアとお金が流れたとのこと。凄い話ですね。
悪いことをする人達の機敏さと実行力には感心します。

・欧州3カ国(ドイツ、アイルランド、オランダ)にまたがる国際コロナ詐欺
 ・火曜インターポールが発表
 ・ナイジェリアの口座にお金が流れていた
・事件はドイツの保健省が狙われた
  コロナのパンデミックでマスクを確保しようとしていた
・はじめはメールとウェブサイトから
  実在のスペインのマスク販売会社を装ったフェイクサイトだった
・ドイツの購入者からの88万ユーロ(1億円超)の大部分は
  オランダから英国へ、最後はナイジェリアへ流れた
・ナイジェリアの経済・金融犯罪委員会EFCCが協力しているかは不明
  前払い詐欺は419と呼ばれ、EFCCが取り組む主要犯罪の一つ
Account in Nigeria linked to European COVID-19 mask fraud – INTERPOL
https://www.africanews.com/2020/04/15/account-in-nigeria-linked-to-european-covid-19-mask-fraud-interpol/

#アフリカ 494 2020/4/17 【南アフリカのロックダウン中にライオンが道路で昼寝】

ロックダウン中の南ア国立公園で、人間がいなくなったのでライオンが道路で寝てた話w
前日が雨だったので、草の上ではなく乾いた道路で寝ていたとのこと。普段は観光客でいっぱいの道だそう。
ライオンってほんと猫と一緒だけど、手先足先の大きさが野性味ありますね


◆4月15日午前6時時点のアフリカコロナ状況
・感染者数16,265名、死者873名
・回復者 3,235名
・感染国52か国、未感染国2(レソト、コモロ)

・南アのクルーガー国立公園では人間がいないのでライオンが道路で昼寝
  いつもは観光客が沢山いるところ
・公園は3月25日から閉鎖中
・公園の係員はロックダウン中も動物のチェックと密猟者対策で見回りをしており、この写真を撮影
・写真を撮っているときもライオンは寝ていた
・「ライオンは車に乗っている人間に慣れてる。歩く人間には本能的に恐怖を覚えるので
 歩きだったら写真を撮れなかっただろう」
 
・群れで最高齢のライオンは約14歳。車に慣れてる
・通常は冬の夜にしか道路で寝ない。アスファルトが熱を持っているから
・でもライオンが道路が安全な場所だと思ってしまうのが心配
  それ以外の動物への影響は今のところ見当たらない
・南アはアフリカでもコロナ感染者が多く2506名の感染者と34人の死亡者
・水曜にロックダウンは2週間の延長となった
・ライオンは草の上よりもアスファルトが好きなのか?
 →前日に雨が降ったので、アスファルトの方が乾いていたのだろう
  猫は水が嫌いだから
 
https://www.africanews.com/2020/04/15/coronavirus-in-africa-breakdown-of-infected-virus-free-countries/
Coronavirus: Lions nap on road during South African lockdown
https://www.bbc.com/news/world-africa-52314282

#アフリカ 495 2020/4/18 【コロナで海外からの仕送りに頼る何百万ものアフリカ人にも打撃】

コロナで世界的に経済がダメージ受けてますけど、海外からの仕送りで暮らしていた人達も打撃を受けているとのこと。
言われてみればそうですよね。
アフリカへの送金総量が減り、難民キャンプで暮らす人も海外で働く親族からの仕送りを待っていたり、でもアメリカで働くアフリカンも失業してたり。
世界中がダメージ受けてるから支援しようにもままならないのが辛いですね

・欧米、アフリカを襲う経済的打撃は貿易、観光業だけでなく送金も減少
・何十万ものアフリカ人家庭は北米や欧州で働く親族からの仕送りで暮らす
・ケニアの難民キャンプでくらすソマリ人親子は携帯を頻繁にチェック
「メッセージが来るたびに、送金が来たかと期待するのですが来ません。
今月10日に家族から送金される予定でしたがまだ来ていません」
 米国で働く母親と兄弟に頼っていたが、コロナで彼らも失業
 
・2018年にアフリカ人が海外から送金された総額は820億ドル(約8兆2千億円)
・少なくともアフリカ13か国ではGDPの5%を占める
  小国レソトでは年間収益の23%
・ケニアで学ぶ南スーダンの学生「これが2,3ヶ月も続くと、
アメリカの親族や夫からの送金に頼る自分やその他ナイロビ住人はどうなるか分からない。
いまでも家賃を払えなくて学校で過ごす人がいる」
・アフリカの送金プロバイダーDahabshiil「アフリカへの送金量が減っている。
難民キャンプの人、学校に通う人、食費にする人など貧しい人は仕送りに頼っている」
・アフリカで広く操業しているDuale社は政府や金融機関に送受金を簡単に出来るように要請
「アフリカへの送金が止まらないように、ちゃんと人々の手に届くように支援してほしい」
・国連アフリカ経済委員会は3月、アフリカは1000億ドルの支援が必要と発表
In Africa, COVID-19 Crisis Puts Squeeze on Millions Who Rely on Remittances
https://www.voanews.com/science-health/coronavirus-outbreak/africa-covid-19-crisis-puts-squeeze-millions-who-rely

#アフリカ 496 2020/4/19 【ジンバブエ 独立40周年】

昨日はジンバブエの独立40周年記念日だったそう。
国旗の色にはちゃんと意味があります。
独立記念日って日本でいうと何が近いのかしらと考えるのですが、終戦記念日が近いですかね。
独立後に生まれた若い人たちはどう捉えてるのかなと思ったり。

・1980年4月18日は英国のアフリカ統治が終わった日であり、ジンバブエ誕生の日でもある
 英国旗はジンバブエの旗に代わった
 ->緑、黄色、赤、黒、白、ジンバブエ鳥の旗は平和、農業、鉱物、2つの戦争で流された血、大多数の黒人の象徴
・独立時にタンザニアの前大統領Nyerereはムガベに「アフリカの宝石」を引き継いだのだと伝えた
  その通りに独立後しばらくは目覚ましい成長を遂げ「アフリカの穀倉地帯」と呼ばれた
・1998年にはマイケルジャクソンはムガベ大統領と密談のため訪問したり
・その後「国土改革プログラム」で白人農地を接収、ハイパーインフレ、浪費家の大統領夫人など
・教育では評価が高く、識字率89%。オリンピックのメダル獲得も
・音楽は2000年初めは完全自国音楽政策で ‘Urban Grooves’, ‘Sungura’、Oliver Mtukudziなどが有名
・裁判、司法の正当性への疑問もある。行方不明の活動家やジェノサイドの被害者など
・40年といえば聖書ではイスラエルの民が約束の地に着く。ジンバブエの旅はまだ続く
Zimbabwe marks 40 years of Independence
https://www.africanews.com/2020/04/18/zimbabwe-marks-40-years-of-independence-special-report/

#アフリカ 497 2020/4/20 【アフリカのEC ファッション分野が成長】

アフリカンファッションのECが今後伸びるという話。
世界中から注文出来るし、アフリカ内でも特にネットに慣れてる働くママが牽引するだろうとのこと。
記事に出てきたサイト見ましたが、いいですよ!
アフリカンプリントのマスクもあったり。水着とかドレスも素敵。
デザイナーごとのショップの集合体のようですが、物によっては日本からも買えそう(どなたか買ってみたら教えてください)
Afrikrea
https://www.afrikrea.com/
コロナで一瞬後退するのか、伸び続けるのか分かりませんが、これが普通になるといいですよね


・アフリカのオンラインショッピング ファッション分野が4年で14%の成長見込み
・32歳のガンビア人エコノミスト 以前は英国ファッションのASOSのECで購入
 ->アフリカ風の服が欲しくなりガーナのKIKIでオーダー
 ->5日でガーナのアクラからDHLでガンビアの自宅に到着
 
・アフリカのファッションは近年メディアの注目を集める
 ・ビヨンセはセネガルのデザイナーSarah DioufのブランドTongoroを応援
 ・ナオミキャンベル、アリシアキーズなどもアフリカ人デザイナーの服を着用
 
・サブサハラアフリカの洋服、靴市場は310億ドル規模(約3兆円)
・海外、国内ブランドが拡大し、成長市場
・欧米在住のアフリカ人からの注文も増加
・アンカラガウンとアフリカンプリントの服はアフリカ人以外にも人気
・アフリカ服のECサイトAfrikrea:世界100カ国から購入可能
 ->テック系スタートアップから2月に追加の投資を受け、モバイル系にも注力
 ・5000人のデザイナーがこのプラットフォームを利用し販売
 ・2016年の開始以来400万件を販売
 ・販売先は米国、フランス、その他欧州の順
 
 ・「インフラを充実させ、販売の半分はアフリカにしたい」
・アフリカのECはまだ黎明期だが、スマホの普及と若く増加する人口のため可能性がある
・2017年のデータではアフリカのECは160億ドルの売り上げ
・2020年は277億ドル、2024ねんは470億ドル見込み
 ->35歳以下の年代が牽引するだろう
->ネットに慣れている働く母親の増加も寄与
・課題
 ・西アフリカは綿花栽培地域だが、アジアの低価格衣料に負けている
 ・1980年代にアフリカの布産業は75%消え、技術者も消えた
 ・輸送費や関税の問題も
 「一番の問題は関税。特に欧州向けの関税を下げて欲しい」
 ・米国とは700ドルまでは無関税。それと同等の条件が欧州とも欲しい
E-commerce powers Africa’s rapidly expanding fashion sector
https://africanbusinessmagazine.com/sectors/retail/e-commerce-powers-africas-rapidly-expanding-fashion-sector/

#アフリカ 498 2020/4/21 【ムスリムのラマダンとコロナ】

イスラム圏ではラマダンがもうすぐ始まりますが、今年は今までにない自粛ラマダンになるという話。
経済的にも一番活発になる時期なので経済的打撃もあり、
日没後の食事は貧しい人に振る舞う機会ですがそれも縮小し、
集まってお祈りして連帯感を高めることも制限されるよう。
一方でモスクからのネット配信やビデオ会議が始まったり。
日中の断食は、取り組む人はネガティブなものと捉えていないのだと思いますが、コロナの症状が軽ければ断食してもいいでしょうという見解もあったり。
コロナで社会的活動がことごとく否定されますね
◆4月20日午前7時時点のアフリカコロナ状況
・感染者数 22,313名、死者1,124名
・回復者 5,492名
・感染国52か国、未感染国2(レソト、コモロ)

・コロナ流行の中、イスラム教徒にとっての聖なる月ラマダンが始まる
 ・通常は日中の断食、お祈りの集会、地域での食事シェアを行う
 ->コロナで外出禁止や物理的距離が科される中でラマダンの伝統はどうなるのか
・「第2次世界大戦や自然災害であろうと、過去の文献からもムスリムはラマダン中に集まっていました。
 こんなことは初めてです」by マレーシアの大学の人
・ラマダン中、通常は夜明け前に起床して朝食suhoorをとり、日没後にみんなで食事iftars
  とくにモスクが大きな食事会を貧しい人のために開く
 ->今年は各家庭で食事を推奨
  エジプトでは集まっての食事などラマダン活動は今年は禁止
・ラマダンの1か月は食料品や洋服の露店も盛ん
 ->マレーシア、ブルネイ、シンガポールでは今年は禁止
・マレーシアのムスリム「小規模商人やシングルマザーには稼ぎ時を失うので大きな経済的打撃」
・ラマダン中の食料消費量は通常増える ->パニック買いやロックダウンでの供給不足の懸念も
・ハグや握手が出来ないのも、ラマダンの気持ちに影響
・サウジアラビア、イラン、マレーシアでも集会禁止
 パキスタンはラマダン中だけモスクでのお祈りOKに。お祈りのマットは2メートル間隔空ける
・英国などのモスクではお説教などのライブ配信
 信者はzoom,facebook,youtubeなどでビデオ会議に参加。つながることが大事
・貧しいものへのチャリティー
 ・UAEはイフタールの食事を配達予定。サウジはイフタール配給を今年は取りやめ
 ・WHOはラマダンガイドラインで個別包装の食品を利用するよう推奨
・断食
 ・コーランによると病人は断食をしなくてよい。老人、妊婦、授乳中の母親も
 ->重度のコロナの症状がある人は断食しないほうがよい
  医師の監督下で症状が重くなければ断食してもいい
・Eid
 ・ラマダン期間の終わりはイードEidのお祭り。多くのイスラム教国では祭日
  ->今年は大規模には出来ないだろう
・今回のことから学べること
 ・食糧の消費について、必要な人にどう配給するのか、ムスリムがより考える機会に
  
How will the coronavirus pandemic change Ramadan for Muslims?
https://www.aljazeera.com/news/2020/04/coronavirus-pandemic-change-ramadan-muslims-200420074054279.html
https://www.africanews.com/2020/04/20/coronavirus-in-africa-breakdown-of-infected-virus-free-countries/

このアフリカニュース投稿について。
だいたい毎日、英語のアフリカニュース複数サイトから気になるニュースを1つ選んで
自分で日本語で要約して投稿してます。
ニュース鮮度は良いかと思いますが、翻訳間違いや内容間違いを含んでいる可能性があります。
主に自分のアフリカ情報収集と英語訓練目的で、多少皆さんのアフリカ情報のお役に立てればと思っております。
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