2020年11月2週のアフリカニュース:カメルーンのスタンダップコメディ、ティグレ騒乱、米国選挙、仏サヘル軍削減、バイデン祝福、バッタ再び、サファリコム減益

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2020/11/4-11/10に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)や
Facebook(https://www.facebook.com/cafebarbluebaobab/)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。
この週はアメリカの大統領選挙の混乱から当確までがあったので
それに関するアフリカでの話と、
フランスがサヘル地域での駐留軍を減らす話、
エチオピアのディグレ地域で騒乱が起きている話など。
平和な話としてはカメルーンでスタンダップコメディ人気が再燃している話、
コロナ絡みではサファリコムがコロナで物理的接触を減らすために手数料を一部廃止して減益した話、
サバクトビバッタがまたソマリアで発生した話など。

#アフリカ 693 2020/11/4 【カメルーンでスタンダップコメディが人気】

アメリカ大統領選が気になりますが、カメルーンでスタンダップコメディが復活しようとしているそう。
コメディアンのイメージが良くなかったようですが、質やスタイルを洗練させて若い世代に受けているそう。
娯楽が楽しめる余裕って大事ですよね。
個人的にはスタンダップコメディは気になりつつも見たことがないままにもう何年も。。

・若いコメディアンはSNSを通じてファンを楽しませる
・「ヨーロッパとかのものだと思っていたけど、笑って全て忘れられるので楽しい」by ファン
・コメディアンであり、若い才能を見つけ出すショーの主催者Ndongo氏
 ・カメルーンの港町Doualaで11月のショーに向けてオーディション開催
 「アーティストは悪いやつで衣装がダメなどと批判されてきたので、
  仕事の質とスタイルを向上させてこのようなスタンダップコメディのスタイルにしました」
・カメルーンでは1960年代、80年代はスタンダップコメディはアートシーンで重要だったが
 その後低迷。いま再び脚光を浴びようとしている
 
・コメディアンは笑わせるだけでなく、職業として生計を立てようとしている。今が変革の時期
Cameroon’s stand-up comedy hopes for growth as interest soars
https://www.africanews.com/2020/11/03/cameroon-s-stand-up-comedy-hopes-for-growth-as-interest-soars/

#アフリカ 694 2020/11/5 【ティグレ襲撃で軍出動 エチオピア】

エチオピアは寒いのかしら、というのがこのアビーさんの姿を見た感想ですが非常事態宣言とのこと。
軍キャンプ襲撃ということで一大事ですが、エチオピアの抱える民族問題かと思ったらTPLF党の政治対立のよう。でもTPLF党はティグレ州のティグレ族だそうで民族と政治とが重なり合ってますね(解決しないやつ。。)

・エチオピアは水曜に非常事態宣言
 ・ティグライの連立党による連邦軍のキャンプ地襲撃で死者
 ・アビー首相は軍の出動を命令
 
・アビー氏の演説「裏切者がエチオピアを攻撃した。衝撃なのはTigrayティグレ人民解放戦線TPLFは
エチオピア国防軍を外国軍だと認識していることだ。20年以上もティグレの人々を守っているというのに」
・ティグレ地域との高まる緊張の中、国民に団結を呼びかけ
  具体的な軍事行動や緊急事態宣言の内容は明らかになっていない
・背景:TPLF党はアリー首相が2018年に政権の座に就くまで30年に渡り政治を支配していた
・アビー首相は昨年ノーベル平和賞を受賞
  ティグレのリーダーは不公平な汚職摘発などを非難
  
・エチオピアは8月に選挙の予定であったがコロナのため延期
  現政権の正当性を巡って対立
  最近ではティグレの連邦軍の管理を巡って対立していた
Ethiopia’s Prime Minister Orders Military Response to Tigray Attack
https://www.africanews.com/2020/11/04/ethiopia-s-prime-minister-orders-military-response-to-tigray-attack/

#アフリカ 695 2020/11/6 【アフリカはアメリカの”モデル的”民主主義に疑問】

よく欧米諸国の選挙管理委員会がアフリカの選挙に派遣されて管理してますけど、
今回はアフリカから管理委員会を送り込んだらいいんじゃないでしょうかw
トランプはサヘル地区の米軍を減らしたり、良くも悪くもアフリカに興味ない感じでしたが、バイデンになったらどうなりますかね

・アメリカ大統領選での混乱を巡り、タンザニア市民はアメリカの所謂「規範的な」民主主義に疑問
・アメリカ大統領の好戦的な姿勢によって、アフリカの民主主義への希望も変わる by 専門家
 「アメリカはかつては自由世界における世界のリーダーであったが、いまや自由ではない世界のリーダーと同じに見える」
・ジンバブエではアメリカ大使館前でジンバブエへの制裁に抗議するデモ
 「どちらが大統領になろうと、ジンバブエへの外交政策方針を転換すべき。
  この制裁で一般市民が被害を受けており、アメリカにとってもメリットがない」
  
・南アの政治学の教授:「トランプはアフリカについて口にしたくもないような不愉快なコメントをしてきた。
 バイデンのアフリカ政策は分からない。彼らは選挙期間中にアフリカを重要視はしていなかったので
 もうしばらく様子をみないと分からない」
Africans Question US “Model” Democracy in Light the Elections
https://www.africanews.com/2020/11/05/africans-question-us-model-democracy-in-light-the-elections/

#アフリカ 696 2020/11/7 【フランスはサヘル地域での軍事的存在感を低減】

フランス軍がサヘル地域から軍事的存在感を減らすというタイトルですが、代わりに欧州の連合部隊が派遣されるようです。
フランス軍への反発が強まったのか、フランスパワーを弱めたいという欧州の意図なのか、フランスのやる気の問題なのか、それ以外なのかこの記事だけだと分かりませんね。
多分複雑な事情が絡み合っているのでしょう。。気にしておきたいと思います。

・欧州からの軍隊増強のため、フランスのサヘル駐留軍は削減
・2013年にフランス軍は初めてマリに派遣 イスラム過激派対応で
  軍駐留にも関わらず過激派はブルキナファソ、ニジェールへと拡大
  
・紛争で何千もの兵士と市民が亡くなり、多くが避難を強いられた
・アルカイダ系とイスラム国系が2大グループ
・現在5000人ほどのフランス駐留軍は数百人規模で引き揚げ予定
・新たな欧州チーム「Takuba」はサヘル地域での長い紛争においてフランスを支援予定
 ・ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、ドイツ、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スウェーデン、イギリスは
  3月にマリへの軍隊派遣で合意。フランスも参加予定
  ->Takubaはまだ新しく、各国はまず議会承認が必要
  ->それぞれのタイミングで参加
・バイクとピックアップトラックのマリ軍を支援し、過激派の領地を取り返す
France to reduce military presence in deadly Sahel region
https://www.africanews.com/2020/11/07/france-to-reduce-military-presence-in-deadly-sahel-region/

#アフリカ 697 2020/11/8 【アフリカのリーダーらはバイデン勝利を祝う】

アメリカ大統領選はバイデン氏に決まったようですが、アフリカリーダーらもお祝いツイート。
菅さんもツイートしてましたが、オフィシャルなやりとりもツイートの時代なんでしょうか。
トランプ大統領はアフリカ訪問してなかったようですが、バイデン大統領はどうなりますかね

・77歳のジョー・バイデン氏が46代目のアメリカ大統領に
  トランプ氏は今だ抵抗
・カマラ・ハリス氏はアメリカ初の有色女性の副大統領に
・バイデン氏の勝利宣言の後にアフリカリーダーらも祝福
・エチオピアのアビー首相のツイート:バイデン大統領、ハリス副大統領歴史的勝利おめでとう。エチオピアはあなた方とやっていくのを楽しみにしています
・南アフリカのラマポーサ大統領のツイート:バイデン大統領、ハリス副大統領、アメリカの皆さんおめでとう。
 我々は友情と協力の絆がより深まることを楽しみにしています
 
・バイデン氏の勝利はアフリカリーダーらにとって安堵材料
  トランプ氏は4年の任期中にアフリカ訪問はしていない
  2018年にはアフリカを揶揄するコメント
  アフリカでの中国の政治的商業的影響を非難
  アメリカの利益のため、アフリカとの貿易を強化、援助の優先順位付けなおし方針
  2017年にはアフリカのムスリム系国家の渡航制限
  
・選挙戦はアフリカでも注目を集めていた
・トランプ政権は最近では
  ・スーダンのテロリスト国リスト除外
  ・スーダンーイスラエルの国交正常化
 したが、WTOのリーダー選挙ではナイジェリア代表オコンジョ氏に反対 
・リベリアの前大統領でノーベル平和賞のEllen Johnson Sirleafエレン・ジョンソン・サーリーフもバイデンとハリスを祝福のツイート
African leaders congratulate Biden after election win
https://africanbusinessmagazine.com/sectors/development/africa-watches-as-joe-biden-elected-president/

#アフリカ 698 2020/11/9 【ソマリアで新たにサバクトビバッタの嵐】

バッタもまだ収まらないみたいですね。
Desert Locust CRCというところが細かい資料を出していたので
マップの部分を画像にして添付します。
資料はこちら。全部は読んでませんけど国ごとに状況と予測が出てますね。ちゃんと読んだらよさそう
https://t.co/CWAHzHhV7z?amp=1


・今年東アフリカ諸国を襲っているサバクトビバッタの嵐
  ソマリアで最近発生
  コロナで既に苦しい食料事情が更に悪化する
・ラクダの番人「今朝バッタの大群が発生して、家畜にやるつもりの草を食べている。
 政府に支援を要請している」
・すでに地域では国連による大規模な対応が取られており、食料危機への対応も行っている
Somalia Faces Fresh Desert Locust Storm
https://www.africanews.com/2020/11/09/somalia-faces-fresh-desert-locust-storm/

#アフリカ 699 2020/11/10 【サファリコムの利益減少】

ケニアの大手通信企業サファリコムの収益が数%下がったとのこと。
コロナ禍での対応として一部手数料を無くしたようでそれで下がったとのこと。
ユーザー、使用量とも増えていて、今後も2倍増、4倍増の見込みなので発展するでしょうという話。
デジタルの伸展はコロナ禍での数少ないプラス面でしょうね

・ケニアの大手企業サファリコムの半期利益が減少して3億ドルに。
  モバイルマネーM-pesaと音声通話収益の低下で
  データ通信は増加
・コロナ禍で物理的接触を減らすために手数料を一部廃止したためMペサは年14%の低下
・音声通話は年率6.5%低下
  ユーザー、利用はコロナで増加したものの時間当たりの利用料が下がったため
・コロナでアフリカの通信革命は進んだとされているが、サファリコムの業績からは脆弱な部分もうかがえる
  音声通話は収益の33%、M-pesaは30%
  
・前CEOが亡くなったあとに4月に就任した新CEO Ndegwa氏にとっては厳しい結果
 「世界中でみなが厳しい状況にある。コロナの間でも顧客や政府を支援する活動をしてきた」
 
・それでもコロナでアフリカのモバイル状況は進展する
  サファリコムのモバイルデータ利用は年率14%の増加
  4Gデバイスで1GB以上使うケースは年60%増加
  1か月のアクティブユーザーは2800万人から3000万人へ
・2025年までにサブサハラでのスマホユーザーは倍増、データ使用料は4倍にという予測も
・サファリコムは収益を多様化させたい
  この20年で技術で生活を変えてモバイル企業以上の存在になった
  次の10年では、目的をもったテクノロジー企業へ
  新たなデジタルエコシステムで保健、農業、教育分野へも
Safaricom profits fall after M-PESA scraps fees
https://africanbusinessmagazine.com/sectors/technology/safaricom-profits-fall-after-m-pesa-scraps-fees/
このアフリカニュース投稿について。
だいたい毎日、英語のアフリカニュース複数サイトから気になるニュースを1つ選んで
自分で日本語で要約して投稿してます。
ニュース鮮度は良いかと思いますが、翻訳間違いや内容間違いを含んでいる可能性があります。
主に自分のアフリカ情報収集と英語訓練目的で、多少皆さんのアフリカ情報のお役に立てればと思っております。
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