2020年11月5週のアフリカニュース: ブラジルのBLM、エチオピアのティグレ避難民と小商い、ケニアの脳手術、初のアフリカ系米国人枢機卿、ガーナ選挙と軍隊、アジアのコンゴ人モデル

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2020/11/25-12/1に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)や
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この週は対立の続くエチオピア、ティグレ紛争の避難民の話が2つ。大変な中でも力強く生きる人達(そうせざる得ないのでしょうけど)。
新しい世界を作る系の話としては、ローマ教皇が初のアフリカ系米国人の枢機卿を任命した話、アジアで黒人モデルエージェンシーを頑張るコンゴ人モデルの話、ケニアは昔から脳外科手術に取り組んでいるという話。
ブラジルでもBlack Lives Matter活動という話、アフリカ政治ではガーナが大統領選挙を前に軍隊派遣した話など。

#アフリカ 714 2020/11/25 【ブラジルのBlack Lives Matter】

ブラジルでも白人警官による黒人殺害事件が起きて、Black Lives Matter運動が起きましたね。
南米では混血が進んでいるので黒人差別的なものは薄い、という話を聞いたことがありますが、
それは表面的な話で奥底には黒人差別が潜んでいるという話もあるみたいですね。
(ちょっとググったもの。なるほど、です
https://www.nikkeyshimbun.jp/2018/180623-41colonia.html

・40歳のアフリカ系ブラジル人Freitas氏がフランス系スーパーカルフールで2人の白人警官に殴り殺された
 ->その様子を見物人がスマホで撮影->SNSで広まる
 ->警官2人は殺人罪で逮捕
 ->カルフールは犯罪だと非難する声明発表
 ->Freitas氏は窒息死とみられる
 
・3月にアメリカのBlack Lives Matterが起き、世界的な動きに
 ->それでもブラジルでは黒人の血が流れた
  11/20の「ブラックを認識しようデー」の前日に
   非アフリカ系グループからの反対はあるが、多くの自治体で祭日となっている
・ブラジルには350年に渡り450万人のアフリカ人奴隷
・今回の件ではアフリカ系ブラジル人の若者らが抗議運動
  植民地主義に基づく白人至上主義による構造的な差別に抗議
The Legacy of Black Consciousness Day Resounds #BLM in Brazil
https://www.africanews.com/2020/11/24/the-legacy-of-black-consciousness-day-resounds-blm-in-brazil/

#アフリカ 715 2020/11/26 【ティグレの避難民がスーダンへの辛い逃避行を語る】

エチオピアですが、アビー首相側の最終通告が昨日水曜に期限を迎えてしまったので、これからまた激しくなるかもしれません。
政権に復帰したいTPLFがエチオピア軍基地を攻撃したのが始まりで最終通告にも応じなかったという話だとすると、
AUや国際社会からの勧告もアビーさんは拒否してますが、平和に解決するのは難しいですね。
とばっちりを食うのは市民で「難民になるなんて思いもしなかった」とスーダンへ避難したティグレ民が動画で語ってます。避難民も避難する前は普通の市民なんですよね。
動画の避難民の様子はなんとなくまだ活気があって、始まったところという感じがしますが長期化しませんように。

・72時間の降伏通告が終わる
・スーダンへ避難民として逃げたティグレの人々は語る
・「平和に暮らしていたんです。皆働き、勉強をし、家族を支えて。
 難民になるなんて思ってもいなかった」
・避難民は国境までの長い距離を移動
・国連スタッフ「この受け入れセンターから難民キャンプまで15時間も移動しなければならない」
・11/4に紛争が始まってから何百人もが殺され、4万人以上がスーダンへ逃れた
Tigrayan refugees recount horrific journey to Sudan
https://www.africanews.com/2020/11/25/tigrayan-refugees-recount-horrific-journey-to-sudan/

#アフリカ 716 2020/11/27 【ケニアは伝統的に脳外科手術に優れている】

最近は意識がある状態での脳外科手術があるようですが(怖い、、、)、ケニアでもやっていますという話。
伝統的なヒーラーによる開頭手術の歴史もあり(これも怖い、、、)、ケニアは脳外科手術に長けているということですが凄いです。
イギリスでバイオリン演奏家がバイオリン弾きながら開頭手術を受けているのをtwitterで見かけましたが、すごい時代ですね

・意識がある状態での開頭手術
 ->患者の脳神経の状態を確認しながら手術できる
 
・てんかんの手術にも 脳の一部を除去する 
・ケニアでも伝統的医療行為として一部の民族では開頭手術が行われてきた
 ->植民地時代の1950年には行っていた
 ->現在の意識下での開頭手術との多くの共通性がある
  ->東アフリカの様々なコミュニティで伝統的なヒーラーが実施
  
・ケニアのKisii族では、外傷を受けた後の慢性的頭痛を治すための開頭手術で死亡率は5%
・近代医療でのケニア初の意識下での開頭手術は2015年
 2018年には同じ病院で4件
 
・多くは私立病院で行われ、普通の収入の人が利用できるわけではないが
 そのうちに公立病院でもできるようになるだろう
Kenya Continues its Traditional Brain Surgery Excellence
https://www.africanews.com/2020/11/26/kenya-continues-its-traditional-brain-surgery-excellence/

#アフリカ 717 2020/11/28 【ティグレ避難民の商売】

エチオピアのティグレ紛争でスーダンへの避難民がたくさん発生してますが、
その彼らが行った先で小商いを始めているという話。
「ただ座ってる訳にはいかない」とすぐにビジネスを始める人々。
逞しくてすごくて感動すら覚えますが、そんな生温いこと言うような状況じゃないんでしょうね

・エチオピアのティグレ紛争で避難している人々は小商いを始めている
・スーダンへの国境近くでは小さな街が出来つつある
  避難民の最初の中継地となる場所
・10歳のTkhalさん「毎朝お父さんが50個のチョコレートケーキをくれるから夜までそれを売る」
・32歳のBurhanoさん:煙草を売り歩く。1パックではなく1本ずつ「たいして稼げるわけではないが、ただ座ってるわけにもいかない」
・27歳のBarraさん:「戦いが終わるまでは何かしていないと」
  手持ち金は少なかったが、必需品である石鹸を100個買って2倍の価格で売る。
  援助はあるが足りないという
・23歳のTahaiさん:伝統的なエチオピア珈琲を売る「ここについてすぐに珈琲、コップ、砂糖、コーヒーメーカーを買った」
・28歳のAmhaさん:売店を立ててトマトや玉ねぎを売る。「1日3回仕入れる。すぐ売れるから」
・その辺の資材を利用して小さなレストランやバーまで出来ている
・エチオピアで大きなレストランを経営していたManottさん49歳:「すべて失ったんです」
 スーダンのビジネスマンからお金を借りて、木板と日よけのわら屋根で小さなカフェを作った
 2つのテーブルと6つの椅子、簡単な食べ物だけ提供。スーダンの豆料理fuulと卵だけ
 「元の街には戻らないでしょう。ここでこれをやっていくしかない」
 
・国連:11/4にティグレ紛争が発生してから4.3万人以上の避難民がスーダンへ逃れた
 伝統的に困る人々に手を差し伸べるスーダンを称えつつも、スーダンへの国際緊急支援も必要だと訴える
・エチオピア連邦政府のアビー・アーメッド首相とティグレ地区の与党TPLF(ティグレ人民解放戦線)との闘いで数百人が死亡
・アビー首相はティグレ軍への最終攻撃を命じたが、金曜にはアフリカ連合の使節と会談
Tigray refugees turn to entrepreneurship
https://www.africanews.com/2020/11/27/tigray-refugees-turn-to-entrepreneurship/

#アフリカ 718 2020/11/29 【ローマ教皇が初のアフリカ系アメリカ人枢機卿を任命】

馴染みの薄い枢機卿という役職(?)ですが、
初めてアフリカ系アメリカ人が指名されたとのこと。
ルワンダからも初めて選ばれたようです。
そのほかにもフィリピンやチリ、メキシコなど。
今後の宗教の担い手はきっとこれらの国になるんでしょうね

・ローマ教皇はカソリック教会の最高位である枢機卿に新たに13人を任命
  ->そのうち一人は初のアフリカ系アメリカ人
   2019年からワシントンDCの教区で大司教を務めるWilton Gregory氏72歳
  「アメリカの黒人カソリックとして認められた」
・土曜にバチカンで儀式が行われ、13人の男性に指輪と伝統的な赤い帽子ビレッタを授けた
・13名のうち9名は80歳以下で、次期教皇を選ぶ際のコンクラーベの参加してその中から選ぶことになる
 イタリア、マルタ、ルワンダ、アメリカ、フィリピン、チリ、ブルネイ、メキシコの人たち
 ブルネイとルワンダは初めて
Pope Francis appoints first African American cardinal
https://www.aljazeera.com/news/2020/11/28/pope-francis-appoints-first-african-american-cardinal

#アフリカ 719 2020/11/30 【ガーナは選挙戦を前に軍隊派遣】

ガーナの大統領選を前に、政府が野党の地盤地域に軍隊を派遣して圧力かけてるという話。
アフリカは本当に選挙や政治が命懸けというか、比喩ではない命懸けでなんかもうスゴイなと思ってしまいます。
選挙とは別に、トーゴランドで独立したい人達もいるようですが、独立したい地域も世界中に山の様にありますよね。全部それが独立したらどうなるんでしょうか。。

・12/7の大統領選挙に向け、ガーナ軍がVolta地区に派遣された
・Voltaは野党の本拠地
 ->地域のリーダーは投票者への圧力だと非難
・野党は軍の引き上げを要求
・政府はテロを防ぐためだと主張
・軍は9月に西トーゴランドの独立主義者の暴動でも派遣されている
  ガーナとトーゴの間に独立国を作りたい人達で
  交番襲撃や治安部隊を誘拐など
  
Ghana deploys military in the volatile Volta region ahead of election
https://www.africanews.com/2020/11/30/ghana-deploys-military-in-the-volatile-volta-region-ahead-of-election/

#アフリカ 720 2020/12/1 【コンゴ人モデル アジアへ】

コンゴ人モデルが香港で黒人モデルエージェンシーをつくり、白人優位の美の基準に挑んでいる話。
それぞれに良さはあると思うんですが、どうしても一般的には白人モデルが好まれて、なかなか変わりませんね
動画は0:57から3:24あたり。

・香港でモデルエージェンシーを始めた コンゴ人モデルの22歳
 ・黒人モデルにアジアでのチャンスを広げたい
 ・アジアでは背が高く、白い肌のモデルが好まれるが
  その美の基準にチャレンジ
 ・16歳のとき、モデルエージェンシーから白人が良いと言われショックを受けた
・エージェンシーは黒人の男性モデルと女性モデルを抱えアジア各国で活躍するが
 人々の意識を変えるのは難しいと語る
The Congolese model breaking through in Asia
https://www.africanews.com/2020/11/30/the-black-model-breaking-through-in-hong-kong-inspire-africa/
このアフリカニュース投稿について。
だいたい毎日、英語のアフリカニュース複数サイトから気になるニュースを1つ選んで
自分で日本語で要約して投稿してます。
ニュース鮮度は良いかと思いますが、翻訳間違いや内容間違いを含んでいる可能性があります。
主に自分のアフリカ情報収集と英語訓練目的で、多少皆さんのアフリカ情報のお役に立てればと思っております。
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