2020年12月2週のアフリカニュース:世界武器販売、ガーナ大統領再選、住所ビジネス、難民の仕立て屋、イスラエル・モロッコ国交正常化、野外ファッションショー、コンゴ太陽光

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2020/12/9-12/15に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)や
Facebook(https://www.facebook.com/cafebarbluebaobab/)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。
この週はスタートアップ絡みでは
ケニアの住所スタートアップがナイジェリア展開する話、
コンゴ人の太陽光発電のスタートアップの話、
エチオピアからの避難民がスーダンで仕立て屋を始めた話、
コロナで開催が危ぶまれたダカール・ファッションウィークを野外・バオバブの木の下で開催した話。
政治系では
ガーナの大統領選挙が平和に終わり現職再選の話、
トランプ大統領の仲介でイスラエルとモロッコが国交正常化するという話、
世界の武器販売ではアメリカが半数を占めるという話など。

#アフリカ 728 2020/12/9 【2019年の武器販売増加】

2019年のデータですが世界での武器販売が増えているという話。米国企業が過半数を占めてますね。
ボーイングとか航空機会社がランクインしてますが、コロナで旅客機需要が減って戦闘機へ、とかにならないといいんですけど。
これらの販売先の一部には、エチオピア軍とかティグレとかエリトリア軍、ナイジェリア軍、ボコハラム、とかがあるんでしょうね。(このニュースには販売先の情報は出てません)

・2019年の武器販売:大手25社で合計3610億ドル(約36兆円)
  2018年から8.5%の伸び by ストックホルム国際平和研究所調べ
  
・上位5社は米国企業。米国企業12社で世界全体の61%を占める
・米国の次に中国で16%、西ヨーロッパの会社は合計で18%
・ロシアは2社で3.9%
・中東の企業も初のランクイン
  UAEのEDGE社は世界22位で1.3%
  外国依存度を減らしたい中東諸国からの注文が多い
  
・中国は増加、ロシアは低下
  ロシアは国内競争激化と政府支出の低下による
アメリカ企業:Lockheed Martin, Boeing, Northrop Grumman, Raytheon, General Dynamics
Global arms sales grew in 2019
https://www.africanews.com/2020/12/08/global-arms-sales-grew-in-2019/
Global arms industry: Sales by the top 25 companies up 8.5 per cent; Big players active in Global South
https://www.sipri.org/media/press-release/2020/global-arms-industry-sales-top-25-companies-85-cent-big-players-active-global-south

#アフリカ 729 2020/12/10 【ガーナ現職のナナ大統領再選 5人死亡】

月曜のガーナ大統領選では現職のナナ大統領が僅差で再選。
安定したガーナらしく平和な選挙だったとのことですが、それでも事件60件、5人死亡。
この後はコロナ後の経済立て直しが任務のよう。
選挙が命懸けって色んな意味ですごいなあと思います。

・ガーナ大統領選 現職のナナ大統領 51.6%の支持で当選
・選挙日の月曜以来、5人が選挙がらみの銃撃で死亡。事件は60件
 ->しかし全体としては平和な選挙
 ->ガーナは西アフリカでも最も安定した民主主義の国とされる
 
・ライバルで前の大統領マハマ氏の支持者らは抗議運動
・選挙管理委員会によれば選挙は自由で公平だった
・ナナ大統領はコロナ後のガーナ経済立て直しに170億ドルの予算
  石油、カカオ輸出価格がダメージ
  GDPに対する債務割合が70%を超え、IMFからの警告も
Ghana President Nana Akufo-Addo wins re-election as 5 killed
https://www.aljazeera.com/news/2020/12/9/five-killed-in-ghana-election-violence-as-accusations-continue

#アフリカ 730 2020/12/11 【ケニアの住所スタートアップがナイジェリアに GoogleMap担当者】

ケニアの住所スタートアップOkHiがナイジェリアにも展開する話。
ケニアで上手くいってるならナイジェリアでも大丈夫そうな気がしますね。
コロナで資金面が苦しかったようですが、新たに調達できてサービス拡大のようです。

・ケニアのスタートアップOkHi:GPSを使って顧客住所を特定する
 ->資金調達してナイジェリアへサービス拡大
 
・ラゴスの決済会社Interswitchが150万ドル出資、ナイジェリア立上げのパートナーに
・OkHiのCEO Timbo DraysonはGoogle Mapsを欧州、中東、アフリカ展開させた人
 ->アフリカの郵便住所がない問題に取り組む
 ->金融包括やネットショッピングの阻害要因
 
・同社はGPS情報と物件写真とで正確な顧客住所を作り出す
  過去の配達情報と携帯位置情報もサポート
 
・ケニアではすでに30万件の顧客住所を収集
・中産階級の都市部以外は、標識のある大通りや名前や番号の付いた建物が少ない
 ->ビジネスにとって非効率な状況
  
・ナイジェリア政府は銀行サービスに厳しい規制をかけており、物理的住所が必要
・同社はコロナで主要投資家を失い、給与カットなど厳しい年だったが、新たな資金調達で成長を目指す
Ex-Google mapper brings Kenyan address startup to Nigeria
https://african.business/2020/12/finance-services/ex-google-mapper-brings-kenyan-address-startup-to-nigeria/

#アフリカ 731 2020/12/12 【エチオピアの避難民がスーダンで仕立屋】

エチオピア避難民がスーダンの難民キャンプでテーラーを始めたという話ですが、
この動画のクレジットがYASUYOSHI CHIBAという方で、日本人?と思ったら「ケニアからブラジルを経て再びケニアに。AFP通信のフォトグラファー」のようです。

スーダンに行かれてるんですかね。
→「日本人で41年ぶりに世界報道写真大賞受賞」というスゴイ方でした!
難民でお金がない人も多いようなので、テーラーさんは財力に応じて請求してるよう。今の社会ではそういうの難しいと思ってたんですが、こういうところだと自然なのかしら

・スーダンのキャンプでエチオピア難民がテーラーショップ開始
 ->村民から借りた足踏みミシンで、新しい服を作ったり修繕をしたり
・「ここでなんとか暮らしているが、全て置いてきているし、現状に満足しているわけではない。
 必要に駆られてテーラーをやって生活を維持している。手に職があるのは良かった。
ミシンは借り物で、利益の半分を渡している」
 
・11/4に始まったエチオピア政府のティグレ地区への攻撃により、4万9千人のエチオピア人がスーダンに避難
・国境沿いに点在するキャンプではほとんどの人は援助で生きている
 ->テーラーに支払うお金がない人も多く、彼は客の財力に応じて請求する
 
・エチオピア政府はティグレの首都メケレMekeleを支配下に置いたと主張している
が、国連はこの地域への「無制限」アクセス合意に署名したが、まだ戦闘は続いているという
Ethiopian refugee sets up tailor shop in Sudan
https://www.africanews.com/2020/12/10/ethiopian-refugee-sets-up-tailor-shop-in-sudan/

#アフリカ 732 2020/12/13 【米国の仲介でイスラエルとモロッコが国交正常化へ】

木曜のニュースですが、モロッコとイスラエルが国交正常化という話。写真はモロッコの王様ですね。
アメリカは国交正常化と主張しているけれど、そうではなく、ほんの一部だけという話も見かけました。
パレスティナ問題のおさらい:
・アラブ人のパレスティナ
ー> 財力あるユダヤ人の圧力で、米英がユダヤの「イスラエル」建国サポート
ー>アラブ・パレスティナ VS ユダヤ・イスラエル・米英
それでユダヤ人のクシュナーが絡んでるんですね。ようやくここまでなんとなく理解。
記事後半は今後の湾岸問題にも触れており、気になりますが力尽きたのでまたの機会に。

・木曜、イスラエルとモロッコは国交正常化に同意 アメリカの仲介
 ->モロッコはイスラエルと国交を交わす4つ目の国:他はUAE、バーレーン、スーダン
・トランプ大統領は西サハラでのモロッコの主権を認めた
  過去数十年もアルジェリア支持のPolisario戦線と揉めていた問題
・パレスティナは国交に反対
 ->イスラエルがパレスティナを手放すという要求をアラブが放棄することになるので
 「2002年のアラブ平和イニシアティブ:
  国交正常化はイスラエルがパレスチナ/アラブの占領を止めた後のことだ」
 
・イスラエルのネタニヤフ首相は歓迎:モロッコへの直行便も出来るかも
・モロッコ:上空飛行を認める
・ホワイトハウス:両国間での経済協力が進む byクシュナー
・アメリカ:サウジを国交正常化させたいがまだ
Israel, Morocco agree to normalise relations in US-brokered deal
https://www.aljazeera.com/news/2020/12/10/israel-morocco-agree-to-normalise-relations-in-us-brokered-deal

#アフリカ 733 2020/12/14 【バオバブ木の下でダカール・ファッションウィーク】

コロナ対策で野外ファッションショー。
動画がありますが、日本人やアフリカの外からのアフリカイメージとはちょっと違うアフリカファッションで面白いです。
写真はBBCの記事に沢山ありました
https://www.bbc.com/news/world-africa-55300261

・18回目のダカール・ファッションウィーク
 ソーシャルディスタンスを守りながらバオバブの森で開催
 ->コロナはあるがショーキャンセルはしたくなかったので
 創造性を働かせて屋外開催に
 
・アフリカのデザイナーらは近年国際的な注目を集める
 ->ビヨンセ、アリシア・キース、リアーナなども着用
Dakar Fashion Week dazzles under baobab trees
https://www.africanews.com/2020/12/14/dakar-fashion-week-dazzles-under-baobab-trees/

#アフリカ 734 2020/12/15 【コンゴの太陽光発電】

アフリカのソーラーパワーは日本も含め各社参入してて競争が激しいと聞いたような気がしますが
こちらはコンゴ人スタートアップのソーラーパワーの会社。
電気が使えて喜んでいる住民の方、52インチのテレビって大きいですね。
停電の影響を受けなくて良いというのはアフリカ的なメリットだと思いますが、初期の設置コストがやはり課題になるよう。

・コンゴ人のスタートアップ、ソーラーパワーのHelios Electricite
・住民「10枚のソーラーパネルを設置して、52インチのテレビと2つの冷蔵庫とエアコン2つが使えるようになって嬉しい」3000メガワットの発電
 
・コンゴはサブサハラアフリカでも5位に入る石油産出国
-> しかし世界銀行によるとコンゴ国民の半数は電力がない。特に地方、インフラもない
・ソーラーパワーはより安い電力となり、排出炭素削減にもなる
 「発電機や電力料金よりも安い」メンテ費用も安く、停電の影響も受けない
 
・しかし設置コストは大きく、500から6千ユーロ(約75万円)
Solar power could be the green energy solution for Congo
https://www.africanews.com/2020/12/14/solar-power-could-be-the-green-energy-solution-for-congo/
このアフリカニュース投稿について。
だいたい毎日、英語のアフリカニュース複数サイトから気になるニュースを1つ選んで
自分で日本語で要約して投稿してます。
ニュース鮮度は良いかと思いますが、翻訳間違いや内容間違いを含んでいる可能性があります。
主に自分のアフリカ情報収集と英語訓練目的で、多少皆さんのアフリカ情報のお役に立てればと思っております。
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