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神谷町のお1人様歓迎のそろカフェです。東京タワーの麓でアフリカとメンタルヘルスと色々のごちゃ混ぜを。

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1人読書会:「河合隼雄のカウンセリング入門:実技指導をとおして」河合隼雄:人の立ち上がってくる力、しかしこの50年間は・・?

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非常に良かったので感想をつらつらと。

50年も前のワークショップをベースにした本だが、今読んでも非常に参考になるし勉強になる。
反面、50年経ってもカウンセリングの極意というものは一般化されていない、ということが分かってしまって残念感も。

河合隼雄が繰り返し述べる「人の立ち上がってくる力を信じる」という言葉もとても希望があって良いのだが、
実際この50年でカウンセリングで救われた人はどれだけいるのだろうか。
「人の立ち上がってくる力」は本当にあるのだろうか。

本当にこの本の通りであれば、カウンセリングで救われる人が沢山いて、カウンセリングがもっと一般化しても良いと思うのだが
カウンセリングの難しさを差し引いたとしてもそうなっていない気がするし、
最近では聞くだけのカウンセリングの限界から一歩踏み出すという提案もどこかで有ったように思う。
ということで、昔の本だけに50年という歴史を経てしまって、実際その50年での効果は??と効果を考えることが出来てしまうのが良いような悪いような。
もしくは河合隼雄がカウンセラーをやる場合においてだけ効果的だったとか。。?

とはいえ、聴くということの意味が始めて理解できたようにも思ったし、カウンセリングってそういうことだったのか、というポジティブな感想。

昭和40年頃の河合隼雄ワークショップの一般人参加者との対話形式で書かれており、
時代と共に喋り方は変わっているのだろう、皆素朴な喋り方でその点は癒された。
相槌が「ハイハイ」とか「ハイ」「フン」とかでサザエさんの世界だった。

一般参加者の発言も多く載っているので、最初は「一般人の発言なんか興味ない」と思ったが
一般人とのやり取りを含めてがこの本であり、結果的には非常に良かった。
河合隼雄の1人語りより分かりやすかっただろうと思う。専門家の一方的な話だけでなく、
一般人とのやり取り・対話を含めて作られるもの、というのは最近リアルのイベントでも実感したことがあり、面白いと思った。
また、精神病家系との結婚はとんでもないというのが当然の総意だったり、離婚はしない方がよいもの、という社会規範の変化みたいなものが見えるのも面白かった。

そして、あっちこっちに飛んで好き勝手話すそれぞれの参加者の声と、それをうまく拾って整理したり、そのまま放置したり、自分の見解を述べたり、河合隼雄がまあ上手い。ワークショップ自体がカウンセリングになっていて見事。
そして、お爺さんの河合隼雄を思い浮かべながら読んでいたが(笑)、レビューで37歳頃の河合隼雄という記載があり、
そうか、当時だから若いよね、という思いと、その若さでここまでやれるのかという驚きがあった。

河合隼雄のカウンセリング講座とか、河合隼雄のカウンセリングXXシリーズがあるようなのでそちらも読んでみようと思ったのでした。

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