「よりよい復興を!」:アメリカのバイデン政権ポリシーを読む Build Back Better【最新英語ニュースに触れる】【ゆるい勉強会レポート】

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世界各地の英語ニュースを読んでみようというコンセプトで、だいたい毎週どこかの英語ニュースを読むイベントを開催しています。
今週は2020年11月11日水曜開催、アメリカのバイデン政権移行サイトを読んでみました。

President-Elect Joe Biden: Official Transition Website
https://buildbackbetter.com/
ドメインが「.com」なので、バイデンチームの作った政府非公式のサイトだと思います。
ちなみにホワイトハウスのサイトはこちら。アメリカ合衆国の連邦政府と地方行政機関のドメインを示す「.gov」になってます。政権交代はまだ先(1月?)なので当然ですが、まだトランプ大統領のままです。
https://www.whitehouse.gov/

バイデン政権移行サイトの概観

皆さんでサイトをざっと眺めてみました。
トップページからまずはバイデン氏と副大統領になるカマラ・ハリス氏の人物紹介ページ。写真が大きく綺麗で希望を感じます。
政権移行 Transitionについてのページ、バイデンチーム関連の最新情報のページがあり、
Priority(優先)というページにはコロナ covid-19、経済復興 Economic Recovery、人種的平等 Racial Equity、気候変動 Climate Changeの4つの政策ポリシーがありました。
また言語は英語とスペイン語に切り替えられるようになっていて、この2言語がいまのアメリカの2大言語でしょうか。

よりよい復興を Build Back Better

「Build Back Better」というのがバイデンチームのスローガンのようで、このサイトのドメインにもなっています。
勉強会の中では「古き良きアメリカを取り戻せ」「トランプがめちゃくちゃにする前のアメリカを」という感じだろうと話していましたがあとで調べてみたら「Build Back Better」という用語があるんですね。
「「より良い復興」(ビルド・バック・ベター、英語: Build Back Better)とは災害の復旧・再建・復興について発災前より準備をし、災害リスク削減を開発施策に取り込むことなどを指すことば。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%88%E3%82%8A%E8%89%AF%E3%81%84%E5%BE%A9%E8%88%88
だそうで、災害復旧の用語のよう。トランプの4年間を災害と見なしているのでしょうか。

人種的平等 Racial Equity

4つの政策ポリシーはどれもボリュームのあるものでしたが一番短いという理由で(笑)、人種的平等のページを読んでみました。
(それでも最後までは読み切れませんでしたが、、、気合が入っていて長いです)
https://buildbackbetter.com/priorities/racial-equity/
内容としては、人種的な平等を目指す政策を進めていきますという話で、方向性と具体的な計画が提示されていました。
具体的な話の中には、政府調達の平等や、定年後の生活、農業従事での不平等解消など、あまり普段のニュースで見かけないような問題も挙げられており興味深かったです。
そして英文はかなり練られているのか、格調高く素晴らしいものでした。その分解読に苦労した面もあります(笑)。
気になった/引っかかった単語は
EQUITY 公平,公正、普通株
 エクイティって経済用語のイメージでしたが、RACIAL EQUITYで使われていました。
 最初 equality 平等 と見間違いました。equityの方が格調高いんでしょうか。
systemic racism 日本語のニュースで「構造的人種差別」と見かけた気がしますが
systemic は全身の という意味なので、ここでは「国全体の、根源的な」という意味合いではないかとなりました。その方がしっくりきますね。
system という単語も改めて辞書を確認すると、沢山意味はありますが、身体、全身という意味もありました。
reinforce 補強、増強する
disparity 不等、不釣り合い
The pandemic has shone a bright light on racial disparities
ここでのbright light 明るい光 は皮肉で、「炙り出された」だろうという解釈。
あちこちにこういう皮肉、前政権への批判のようなものが見られました。
reckon 計算する、と考える
reckon on を当てにする、頼りにする
racial justice 人種的正義、人種間の公平さがあるべき という解釈
address 良く出てくるけど難しい単語 address
 ここでは、取り組む(deal with)
mobilization 動員する
on the books 《会計》財務記録に記録された;《法》法律書に記録された
pledge 誓う、保証
Democratic ticket 民主党のチケット
 ticketを約束、確約するという意味合いで使っている比喩的表現か
public-private investment 公共・民間投資
procurement 購買(= purchase)
dignity 尊厳
workers of color 有色の労働者
 昔はcolored workers という表現を見たが、最近はof colorのような of の形容詞的用法が多いように感じる。洗練感が違うんでしょうか。
21st century care
 健康保健系の用語かと思いますが、21st Century Cures Actというのがあるみたいですね。FDAのサイトにありました。先進的医療みたいなものでしょうか
https://www.fda.gov/regulatory-information/selected-amendments-fdc-act/21st-century-cures-act
MARSHAL 軍の高官、整理する、先導する
 バイデン氏のスピーチの用語ですが、「米大統領は軍人のトップ」という話もあったので、あえて軍を連想する用語にしたのかも
INGENUITY アイディア、創意工夫

人種の表現

いろんな人種の表現が出てきたのですが、わりと直接的な表現でした。
political correctness に配慮した上での言葉のチョイスだと思いますが、PC用語も変わっていくので難しいですね。
出てきた表現としては
細かく列挙しているタイプ:Black, Latino, Asian American and Pacific Islander (AAPI), and Native American
白人:white Americans
文章後半で良く出てきたもの:Black, Brown, and Native Families
 Blackは黒人、Nativeはインディアン、Brownは???となりましたが、メキシコ系ヒスパニックだろうと。
 (インド系のことをブラウンと呼ぶのを聞いたこともあります。文脈で違うのかな?)
以前はアフリカ系アメリカ人という表現を使っていた気がしますが、Black Lives Matter運動の影響でBlackのほうが好まれるようになったとかあるかもしれないし、アフリカ系ではないカリブ系やそのほかの黒人の人もいるでしょうし。
アフリカ系アメリカ人という表現は今はあんまり、と聞いたことがあるような気もしますし、この辺りは難しいし気を使いますね。
以上、皆さんからの意見・情報も含めてのまとめでした。

その他雑感

先週もアメリカ大統領選関連を読んだのですが、今回も色々と意見が出て面白かったのです。
今までとは違う選挙で興味深かった、政権交代までまだ気を抜けない、選挙の不正はどうなんだ、などなど(メモ取っていなかったので詳細忘れました。すみませんw)
来週水曜も19時半からまたどこかの英語を読みますので、ご興味ある方どうぞお待ちしております。
今回も冒頭部分だけ聞いていらした方々もいましたし、外から参加も途中抜けも大丈夫です。Zoomの参加だとそのあたりが柔軟ですよね。
zoomはイマイチという方は店舗からの参加もどうぞ。
2020/11/18(水)19時半
See the World 世界の英語を読む 世界の最新英語ニュース◆ English/Japanese Learner ◆English News
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このページはイベントレポート兼、勉強会メモです。参加された皆さんの発言などをまとめて編集しています。
単語の確認は主にhttps://ejje.weblio.jp/サイトを利用しています。
ご意見、ご感想、ご指摘等も頂けますとありがたいです。

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