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2020年7月4週目のアフリカ最新ニュース:UAEの火星探査機、エチオピア航空、マリ動乱、コロナ、アフリカンのサッカー監督不在、南アの電子望遠鏡

AfricaNews
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2020/7/22-7/28に取り上げたアフリカ最新ニュースです。
Twitter(@BlueBaobabBar)や
Facebook(https://www.facebook.com/cafebarbluebaobab/)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。
この週はコロナもありつつ未来に投資をしたり、軸を変えて生き残りを図ったりと逞しい部分もあったり、BlackLivesMatter寄りの話もありました。
UAEがアラブ初の火星探査機を種子島から打ち上げた話、コロナで苦しいエチオピア航空は貨物輸送に舵を切っている話、
マリの政情不安で西アフリカの大統領らが集結している話、コロナでどう変わったかというアフリカ市民のインタビュー、
欧州サッカーリーグにアフリカ人監督がいない話、南アフリカが電子望遠鏡に追加投資する話など。

#アフリカ 589 2020/7/22 【UAEがアラブ初の火星探査機発射】

種子島の宇宙センターからUAEが火星探査機を打ち上げたそう。
こういう発射台の貸し出しはお金を貰ってのビジネスなんでしょうか。
火星に居住地を作りたいそうで、UAEは人口増加中ですかね。日本のような人口減少国だとこういう需要は出てこなそうですよね。
UAEの火星ミッションのサイトはこちら。いきなり認証させられて、セキュリティが厳しいです。
https://www.emiratesmarsmission.ae/

・UAEが無人火星探査機Hopeの発射に成功
・日本の種子島宇宙センターから7/20 朝6時58分に発射
・7か月かけて火星周囲を探る
・UAEは首都アブダビやドバイなど7つの首長国から出来ており、
軌道上に9つの機能衛星を持つ
・今後数年でさらに8つの打ち上げ計画
・9月には初の有人飛行船を打ち上げ、3人の乗務員がいた
カザフスタンから打ち上げ、8日間のミッションの後戻ってきた。
Hazza氏は国際宇宙ステーションに行った初のアラブ人となった
・UAEの野望は2117年までに火星に人類の居住地を作ることにある
Mission Mars: UAE launches Arab world’s first interplanetary mission
https://www.africanews.com/2020/07/21/mission-mars-uae-launches-arab-world-s-first-interplanetary-mission/

#アフリカ 590 2020/7/23 【エチオピア航空はコロナの影響で旅客輸送から貨物輸送へ】

エチオピア航空についての物凄く面白い記事でした。
コロナで当然危機に陥ってる訳ですが、貨物輸送に転換してコロナ物資や本国に戻る人を運んだり。
近隣エアラインもライバルだけど、コロナで「ハブ」というビジネスモデルが変わるかもしれないという危機感。
CEOが一日15時間も働いていて、コロナが済んだら「航空マネジメントについての本を読みたい」
いいですね~!
リーダーシップの賞もたくさん受けてる、こんな方
https://live.worldbank.org/experts/tewolde-gebremariam
—-
・世界での年間損失は840憶ドルの見込みでアメリカ航空やエミレーツも政府支援頼み
・エチオピア航空は給与カットや政府救済に頼らずに頑張っている
->収入源を貨物輸送に転換
旅客輸送は90%減
・アジスアベバの貨物ハブに投資してきていたから出来たこと
・「客席に荷物を置いている」
・コロナ前の貨物輸送は10か所の輸送先、現在では70か所の輸送先に
・国際航空輸送協会によると、航空業界の収益における貨物の割合は2020年は増加して26%。2019年は12%
・エチオピア航空はコロナ関連物質の輸送も手掛ける。アフリカ、欧州、アメリカ、南米なども
->中国のジャック・マーがアジスアベバ経由で寄付したコロナ対処道具は52のアフリカ諸国へ輸送
・エチオピア航空は75か国へ飛行能力があり、在外国民の本国輸送でも活躍
例えばエア・カナダは特定のアフリカ国への着陸権利を持っておらず、そこへエチオピア航空は参入
ギニア、カメルーンなどアフリカ10か国からカナダ国民をカナダへ輸送
・所有ホテルも隔離設備として活用
・それでも第一四半期で10億ドル文の航空チケットの損失。これが続くと厳しい
・CEOの希望としては第三四半期には50%の飛行機に飛んでほしい
「ただでさえ将来の予測は難しいが、今はもっと難しい」
「航空業界では大きなビジネスモデルの変化(ディスラプション)があるかもしれない。
そうはなって欲しくないが、ハブ型モデルもどうなるか」
・カタール航空はルワンダの空港プロジェクトで60%を購入、地域ハブとする目論見
国営ルワンダエアーの49%も持つ
石油国カタールとルワンダのビジネス推進政権でルワンダは航空業界の強敵になるかも
・ウガンダ航空もオイルマネーで強敵に
・TewoldeCEOは2011年から現職で、コロナ危機の現在は一日15時間働く情熱ある人
コロナ危機が過ぎたら何をしたい?「航空マネジメントの本を読みたい」
Ethiopian Airlines moves from passengers to cargo as pandemic bites
https://africanbusinessmagazine.com/sectors/transport/ethiopian-airlines-moves-from-passengers-to-cargo-as-pandemic-bites/

#アフリカ 591 2020/7/24 【マリの動乱で西アフリカの大統領らが集まる】

マリがずっと荒れてて大変そうなのですが、西アフリカの大統領らがバマコを訪れているそう。
広い砂漠で陸続きのサヘルだと近隣国の不安定さが自国に直結しますよね。

・木曜、マリのバマコにガーナ、アイボリーコースト、ニジェール、ナイジェリア、セネガルの大統領が集まった
->マリで何週間も複数の危機が起きており、ECOWASによる仲裁は失敗した
・大統領らはマリの大統領と、「6月5日運動」という反対派のキーパーソンらと会談する予定
・「平和維持のために来た大統領らを拒絶するのは難しいはず。
政府も反対派もこの取り組みが失敗に終わってその責を負うのは避けたいはずだ」by 研究者
・ムスリムリーダーのDickoと何万人もの抗議運動者はKeita大統領の辞任を求めてデモ
・経済問題、汚職、治安問題は長いこと続いているが、
今回の騒動は4月に裁判所で31議席をめぐる議会投票結果の覆し結果がトリガー。
Keita大統領の党の再選につながるもの
・抗議運動は悪化し、死者や拘留者も
・近隣国はマリの治安悪化を懸念。
人口2000万人のマリでは2012年から紛争、近隣ブルキナファソやニジェールへの避難も
・2016年からの4年で襲撃数は5倍、昨年は3か国で4千人が殺された。2016人は770人死亡
何十万もの避難民や、学校なども
・民族対立もあるが外国部隊は平定に失敗
West African leaders on high-stakes mission to end Mali standoff
https://www.aljazeera.com/news/2020/07/west-african-leaders-high-stakes-mission-mali-standoff-200723061153036.html

#アフリカ 592 2020/7/25 【マリの抵抗勢力は要求を断固拒否】

昨日のマリが荒れてるニュースの続きですが、
西アフリカ5か国の大統領らがバマコに集まり、対抗勢力リーダーと会談したけれど不首尾に終わったという話。
でも月曜までに片付くと言っているので、裏でなにかあるんでしょうかね。
近隣国のリーダーがコロナの中をわざわざ集まってくれるというのは、抵抗勢力のメンツを立てつつ、という話ですかね。
動画で会議の様子が出てますが皆さんマスク。
イヤホンしてますけど会議言語は英語/フランス語どちらでしょうね。
ムスリムの長い服と帽子は素敵だなーと思います

・木曜に西アフリカ5か国の大統領らはバマコに集結したが マリの抵抗勢力リーダーは要求を拒否
・まだ望みはあり、大統領らは月曜にビデオ会議で特別ECOWAS会議を開催予定
・抵抗勢力リーダーモハメド・ディッコーは影響力のあるイスラム指導者
「まだ何も変わっていない。我々は順々で諦めるような人間ではない。
裏切者として死ぬよりも殉教者としての死を選ぶ」
・ニジェール外相「グループはまだ支援を受け入れていないが、月曜までには上手くいくだろう」
・2013年からマリのケイタ大統領は大統領の座
抵抗勢力は大統領の辞任を求めている
ジハードの暴力、汚職、経済にうまく対処していないとして
・国際社会も危機を収めようとしているが、ECOWASは大統領辞任はさせない。憲法規定に基づく必要があるので
Mali opposition dogged with demands despite ECOWAS mediation
https://www.africanews.com/2020/07/24/mali-opposition-dogged-in-demands-despite-ecowas-mission/

#アフリカ 593 2020/7/26 【コロナでどう変わった?世界のアフリカンインタビュー】

コロナで生活がどう変わったか、という普通の人たちへのインタビュー。
こういうインタビューだからか全体的に前向きですが、
どこで何をやっていても、ちゃんと考えて乗り切っていく人はチャンスを捉えてちゃんとやっていくんでしょうね。
ポジティブで良かったです。
(音声だけなのでいつも以上に理解度や怪しいですが、以下ざっくりサマリー)

・ニューノーマルで生活がどう変わったか、ジャーナリストBrimahのインタビュー
・ドバイの人:ポジティブ面でもネガティブ面でも物の見方が変わった。交流は減ったが自分の時間の使い方を考えるようになった
・アメリカの人:ネットやデジタルの交流やサービスは増えた/必要な時だけ買い物に行くようになった
・ナイジェリアの家族:音楽学校運営
・音楽学校の家庭教師は移動時間がかかっていたが、オンラインクラスになってクラス数が増えた
->コロナのお陰で国境を越えてビジネスの仕方が変わった
・こういうインタビューも含めて今までチャンスがなかったことも出来てる
・マインドセットを変える。ナイジェリアだけでなく、世界の顧客を得ることを考える
・タンザニアの家族:ツアーガイド業
・コロナで誰も予想もしなかったような影響を受けている
・別のデリバリーの仕事を始めたり、トゥクトゥクでUberEatsも
・パーティや結婚式もできないが、生活を取り戻しつつある
How ‘corona’ has changed me – Africans around the world [INTERVIEW]
https://www.africanews.com/2020/07/25/how-corona-has-changed-me-africans-around-the-world-interview/

#アフリカ 594 2020/7/27 【欧州サッカーリーグにアフリカ人監督がいないのは何故か】

面白い記事です。欧州サッカーリーグでアフリカ人選手はたくさん活躍していても、トップリーグの監督はいないという話。
結局、上層部に多様性がなくて差別的である面と、その結果採用につながるコネクションが作れないという堂々巡りの様子。
結果を出していればそのうち、というのが現在の状況。
ちょっとずつ変わっていくといいですよね

・アフリカ人サッカー選手が初めて欧州リーグに入ったのは1884年
・現在はフランスの1リーグに125人のアフリカ人、英国のプレミアリーグには47名
2019年の優秀選手トップ10のうち3人はアフリカ人。活躍している
・しかしアフリカ人ヘッドコーチ、マネージャーは皆無
アフリカ各国のナショナルチームで活躍する人はたくさんいる
->見えない壁がある
・欧州で監督をするには公式な免許が必要
アジア、南米サッカー協会の免許は認められるがアフリカサッカー協会のはダメ
欧州チームの意思決定者は多様性がなく、肌の色で判断するのも壁
・マイノリティーを少なくとも一名は面接するようルール付けられたこともあるが、変わらない
・そういうこともあり、アフリカ人の監督候補は欧州のエージェンシーなどとのコネクションがない
・そのうちにアフリカ人コーチの才能を無視できなくなるという見方も
「結果が全てだ。アフリカ人監督の能力と適性を示してきている。そろそろチャンスがほしい」
Why are there no African coaches in Europe’s top football leagues?
https://africanarguments.org/2020/07/23/why-are-there-no-african-coaches-in-europes-top-football-leagues/

#アフリカ 595 2020/7/28 【南アの電子望遠鏡 20個増加】

南アで電子望遠鏡に追加投資、研究開発に寄与するのはもちろんですが、多目的科学ツーリズムセンターや雇用創出も狙うとのこと。
綺麗なところを見て回る観光だけじゃなくて、こういう目的のはっきりした観光というのがアフターコロナでは増えますかね。
コロナで大変ですけど将来に投資するのも大事ですよね
望遠鏡ってdish(皿)っていう単位なんですかね。
MeerKATという名称もなんだろうかと思ったら、きっとアンテナが並ぶ姿がミーアキャットぽいから?

・高等教育科学・革新大臣によると、64個のMeerKAT(ミーアキャット)に加え、
8億ランドかけて20個増設する
・大臣によると南アの天文学は社会経済の見通しにおいて重要であり、
その伝統はMeerKATによって強化される
・南ア、ドイツ、中国の提携で行われる
・「スクエアキロの並び」(SKA)のフェーズ1(2019-2024)にMeerKATは加わる
133個のアンテナ追加で80キロものベースラインになり、197個の中間周波数望遠鏡となる
・カルーのMeerKATはいくつもの新発見に貢献
・これら望遠鏡は75%は地元産、直接投資は3億ランド
・技術力とビックデータで大学研究プログラムに寄与
・南アは長距離ベースライン干渉ネットワーク(AVN)プロジェクトにも参加している
-> 冗長な電子通信アンテナから、アフリカの自律電子望遠鏡への転換を目指すもの
ボツワナ、ガーナ、ケニア、マダガスカル、モーリシャス、モザンビーク、ナミビア、ザンビアも参加
・観光省などとも提携しており、多目的科学ツーリズムセンターやそれによる雇用創出を目指す
Radio Telescope Array in South Africa to Be Expanded By 20 Dishes
https://allafrica.com/view/group/main/main/id/00074112.html
このアフリカニュース投稿について。
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Photo by Maksim Shutov on Unsplash