この辺の歴史や状況に馴染みが無いので、ザーッと読むだけだとイマイチ頭に入ってこない。
「中東問題はよく言われるような宗派対立ではない」という強い主張をしているが、それは細かい言葉の定義の違いで、
宗派対立という説明もあながち間違いでは無いように思ったし、そんなに否定しなくてもいいんじゃないのーという感想。
前半は「よく○○と言われるが・理解されているが、そうではなくて△△」という説明の仕方がとても多くて、
たいした予備知識や強い見解を持たずに読んでいると
一般的に考えられている(と言われてる)ことの理解 ⇒ 著者の意見の理解、と2段階で理解しないといけないので疲れた。
普通に著者の見解・説明をメインに据えてもらう方が読みやすそう。
最後の方に、中東は今後西欧化するのか、中東独自の存在になるのか?という問いが出てきて
「そうそう、それが疑問だったよ!」と俄然興味が湧いた。
主に考えていたのはアフリカについてなのだけど、
西欧化を進むのか、彼ら独自のスタイルを貫くのか、という課題。
つい先日知人とそんな話をしたときには
「資本主義社会に参入してきている以上、西欧化は避けられない」という意見があって
そう言われればそうかなあ、でもなあ、と思っていたところで再度このテーマ。
著者の結論としては「まだら状の秩序」。
一枚岩でなく、一言でどちらかになる訳でもなく、という曖昧さに納得。
アフリカもそんな感じだろうな。
(まだらと言われると、どうしても”まだらの紐”が浮かんでしまう。ホームズね。
英語タイトルだとThe Adventure of the Speckled Band by Arthur Conan Doyle。
speckleは斑点。斑点とまだらって同じものだっけ。つながってなかった。って余談でした。
https://ejje.weblio.jp/content/speckle )
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