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神谷町のお1人様歓迎のそろカフェです。東京タワーの麓でアフリカとメンタルヘルスと色々のごちゃ混ぜを。

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1人読書会:「ユマニチュード入門」本田 美和子:希望と現実との狭間。希望はあるけど、押し付けは避けたい。

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「ユマニチュード入門」、たぶんとても良い本なのだと思う。非常に良いのだと思う。

介護の現場を直接知らないので何とも言えないが、
言われていることは”人間を人間として大事に扱う”という話で、
それはそうなんだろうなという、異議なし!という思いと、
そうは言っても現実問題としては現場で簡単に受入れられる事でも無いだろうな、という
両方の思いがあった。

よく見かける報道での情報や、この本からも伺えるように
介護現場はする側もされる側も相当不幸なのだろうと思われ、
長く生きるって何だろうか、人間の尊厳とは、、と憂うつになった。
憂鬱にさせる目的の本ではないのは分かっているが、今現在もこれまでもこれからも
非人間的な扱いをされてしまうお年寄りと
そうせざる得ない状況に陥っている介護従事者のことを考えると
暗い気持ちにしかならない。私もそのうちそのどちらかの立場、もしくは両方の立場になるかもしれないし。
勝手にそんなこと思われて先方だっていい気分にはならないだろうとは思うものの、
思ってしまう。
ユマニチュードの技法がどこの現場でも普通に当たり前にやれるようになると良いよね。。
時間が足りないとか、人手が足りないとか、余裕が無いとか、やらない・出来ない理由は山のようにあると思う。

あとこの技法が当てはまらないパターンというのもあると思うので
その辺もちゃんと認識されたらいい。
この前読んだ河合隼雄のカウンセリング入門でも”統合失調症などはカウンセラーの範囲ではない”ってあったけど、
その見極めって結局普通の人には難しいけど、誰にでも万能ではないって理解をしておくのが大事だと思うし、
このユマニチュードについても同じことが言えるんじゃないかと思う。

「魔法?」と言われることがあるようだけど、魔法のように効くこともあれば、合わない・効かないこともあるって分かってないと辛くなると思う。
Twitterちょっと見たら、ユマニチュードやったけど思い切り噛まれたとか眼鏡飛んだとかのエピソードが出てきたし、
その辺も知っておきながら冷静に扱えるといいと思う。

と悲観的モードでここまで来たけど、この技法自体は介護に希望が持てる素晴らしい方法だと思う!
双方が優しく良い気持ちで過ごせたら良いよね。

とはいえ、好意的態度でない相手に対しても、やさしく接しないといけないというのは
介護者にとってかなりストレスじゃないかな。。すぐ効果が表れればよいのだろうけど。。(やはり悲観的に、、、)

技法の紹介として、
時間はそんなにかからないこと、例えば40秒で終わるとか、
いつもの作業のなかで立位でやればいいこと、など
実践に取り入れやすく最大限実務に沿うように書かれているが、
それでも多忙で人手不足な現場では苦しいんだろうな、と思ってしまった。
取り入れられればそれで良いが、やれなくても責められないで欲しい。

あと、イラストが可愛くて柔らかくて良かった。
本の挿絵イラストがしっくり来て素敵ってレア。
通常は、大多数から批判を受けないようにか毒にも薬にもならないようなテイストの絵が多いので
そこにイライラすることがすることが多いのだけど、これは良かった。

ユマニチュードの語源が黒人解放のネグリチュードNegritudeから来ている、仏語Humanitudeというのも良かった。
最近、仏語熱が高まっているので、Hは読まずにuから読むのね!でも言葉としてはHumanね、という納得感と
黒人解放系も好きな分野だし、好きなものがシンクロしてた。

要するに感想としては、とても良くて希望が持てると思うけど、押し付けや過信はダメよね、というとこ。

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本のデータ:
ユマニチュード入門 単行本 – 2014/6/9
本田 美和子 (著), ロゼット マレスコッティ (著), イヴ ジネスト

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