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移民率30%に急増したマルタが導入する基礎知識テスト。そこから見る日本の未来

ビーチからサンジュリアンを望む マルタ
ビーチからサンジュリアンを望む
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マルタはここ数年で大量の外国人労働者を受け入れ、社会の雰囲気が変わってきています。
私自身、この4年間で街の景色がかなり変わったと感じます。

日本でも労働人口の減少が続いており、移民政策は避けて通れないテーマです。
マルタの状況を通して、日本の今後についても考えてみたいと思います。

マルタで移民が急増している背景

マルタは人口50万人の小さな国ですが、労働力不足から移民受け入れが進み、現在の移民率は30%前後です。
10数年前は5%ほどだったので、かなり急激な増加です。

日本と同じく少子高齢化の国ですが、移民によってマルタ人口はむしろ増加しています。

現地で感じる社会の変化

私がマルタに来た4年前と比べても、肌で変化を感じます。
街を歩いていても、以前より明らかに人が増えたと感じます。バスやバス停も常に混雑しています。

以前は街の中でマルタ人が働いていました。今ではほぼインド・パキスタン系か、フィリピン・タイ系に置き換わっています。サービス業で働くマルタ人をほぼ見かけなくなりました。

ビーチからサンジュリアンを望む

ビーチからサンジュリアンを望む

マルタ政府が移民政策を転換した理由

移民率が30%を超えると、生活の中で違和感が出てくる場面もあります。
地域によっては本当に外国人だらけで「ここはどこの国だっけ?」と、移民の私でさえ、マルタ文化が消えてしまうのではないかと心配になります。

こうした状況もあり、マルタ政府は昨年から今年にかけて受け入れ拡大から抑制方向へ方針を切り替えました。小さな国ゆえに、政策の動きは常に早い印象があります。
移民局の手続きも以前より厳格になっているようです。

マルタで導入される労働許可の基礎知識テスト(Pre-Departure Course & Test)

来年2026年からは、労働許可の申請/更新に必須の試験が始まります。
こちらの記事によると、マルタ文化や衛生知識、労働者の権利などについての試験とのこと。

バックグラウンドの異なる人が暮らす中で生まれる軋轢を減らすために、共通の知識や考え方を持つというのは非常に良いアイディアだと思います。

ヨーロッパでは市民権や永住権の取得時に文化・言語の試験を課す国が多いと思いますが、労働許可の段階で文化を含む基礎知識テストを課すのは珍しいのではないでしょうか。
働きに来る段階で最低限の知識を求めるというのは、合理的な仕組みだと思います。

移民率がきわめて高い国、カタール(88%)の例

比較として、移民率がきわめて高いカタールのケースを紹介します。
日本からマルタに来る途中に、カタールに立ち寄ったことがあります。ほんの数日滞在しただけですが、カタールの人口構成には驚きました。

街中の労働者はインド・パキスタン系やアフリカ系でほぼ外国人。カタール人は見かけません。
一方で、ショッピングモールに行くと、手入れに手間の掛かりそうな服装の、綺麗に着飾ったカタール人たちが優雅にショッピングや食事を楽しんでいました。裕福なカタール人、という印象です。

調べてみるとカタールの移民率は88%、カタール国民はほんの12%
国民が少数派でも社会が維持されているのはすごいと思う一方、移民労働者の待遇にはさまざまな問題点も指摘されているようです。

カタールのビル

マルタ社会・経済への影響

私もマルタでは移民ですが、その立場から見える範囲での印象です。

ちなみに、マルタの日本人移民は300人弱、マルタの人口比で0.05%ほど。普段はあまり日本人に遭遇しません。
なので私はどこかの移民集団に属している感覚はなく、やや外野的な視点になっているかもしれません。

まず、マルタでは目立った外国人差別は感じません。排斥運動も見かけないので、かなり寛容な国だと思います。
マルタは常に外部の人が入って来ている歴史があるため、外国人の存在が当たり前なのかもしれません。

また、マルタの経済は伸びており、この10年で経済規模はほぼ2倍に。そのためか、「移民に仕事を奪われた」的な不満も見たことがありません。

マルタ人はサービス業などから離れて何をしているか。よく聞くのは不動産投資で、実際この数年の家賃上昇を見ていると納得感があります。

移民コミュニティの様子

そして移民に目を向けると、インド人はインド人同士、フィリピン人はフィリピン人同士、アフリカ系、中東系、、、みんな同じ国同士の人で固まっていて、服装などの見た目や行動様式も自分の国のままのようです。
マルタ社会に同化する意識は強くないように見えます。同化する動機も義務もないので、当たり前といえば当たり前かもしれません。

そして移民の数が増えて、それぞれのコミュニティが大きくなると存在感が出てきます。
マルタ社会と合わない部分も出てくるでしょうし、軋轢が生まれるのも自然なことだと思います。
マルタに限らず、どこの国もそうなのではないかと思います。

マルタ夕景

日本の移民政策はどうあるべきか

日本人はなんとなく「郷に入っては郷に従え」マインドを持っていて、移住してくる人にもそのマインドを期待しているように思います。
でも、そのマインドは世界共通ではなさそうです。
黙って期待するのはやめて、試験制度を検討したら良いのではと思います。
マルタの試験のように、言語や職務上の知識だけでなく、その国の文化や生活についての基本知識を持ってもらう、というのは非常に良い方法だと思います。

移民政策のあり方は国ごとの事情や状況があり、完璧な答えは存在しないのかもしれません。
それでも、広く他国の取り組みを研究し、日本に合った形を作っていくことが必要だろうと思います。政府のみなさんにはぜひ頑張ってほしいところです。

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